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今回は『子ども特有のいびきは「子どもの「寝相の悪さ」が気になる?』をご紹介させて頂きます。
うちの子は、寝相悪すぎ?
夜中に起きて子供の様子を見ると、「枕に足がのっていて」びっくりすることがあります。眠りについたときとは上下逆さまの姿勢で寝ているのです。熟睡しているはずなのに、どうやったらあんな風に移動できるのでしょう。
時計の針のように、時間の経過とともに布団のうえをクルクルと回る寝相の子もいるといいます。ベッドで寝ている子どもは落ちてしまわないか心配ですし、だいたい布団を剥いでしまうので、寝冷えして風邪をひいてしまわないかも気がかりです。
寝相の悪さは「成長のしるし」!
多くの子どもは「寝相が悪い」のが普通です。大人からすると、信じられないような場所まで移動して寝るほど寝相が悪くても、大丈夫です。深刻に考える必要はありません。
子どもの寝相の悪さは、子ども特有のもので、成長に必要な過程のひとつです。寝相の悪さを発生させる大きな原因は、「成長ホルモン」にあります。
寝相の悪さは「夜中の2時」がピーク?
成長ホルモンは、脳にある下垂体(さまざまなホルモンの働きをコントロールしているところ)から血液中に分泌されるホルモンです。子どもの身長を伸ばすホルモンとして知られ、骨・筋肉・各器官を発達させる物質です。また痛んだ組織を修復する働きもあります。
昔から「寝る子は育つ」といいますが、成長ホルモンは、夜になって子どもが深い睡眠をとっている時間に脳から分泌されます。だいたい午後10時~午前4時のあいだに分泌され、夜中の2時前後が分泌量のピークを迎えます。このことが、子どもの寝相の悪さと関係しているようです。
「成長ホルモン」と「深部体温」の関係
成長ホルモンは、体の深部体温(体の中心部分の体温)が低い状態であるほどたくさん分泌される、という特徴があります。もともと子どもは体温が高いため、就寝時には成長ホルモンを分泌しやすくするため、体の中心にある熱を外側(体の表面)に放出しようとします。
すると、体の深部体温は下がりますが、体の表面温度は上がるため、子どもは寝ているときに暑さを感じて、布団を蹴り飛ばしたり、少しでも涼しい場所を探してゴロゴロ転がったりして、心地よく状態を寝ながら工夫して探しています。これが寝相の悪さとなってあらわれています。
寝相は「大きくなると」落ち着く
子どもがゴロゴロするために、布団を掛け直すのも大変ですが、成長ホルモンがしっかり分泌されていると思えば、面倒はさておいて、温かく見守ることができるでしょう。
寝相の悪さを強制する必要はありません。そのままのびのび寝かせてあげましょう。そのうち、大きくなるにしたがって、寝相は自然によくなります。成長にして寝相の悪さが治まってくるのは、徐々に成長ホルモンの分泌量が落ち着いてくるためです。中学生になるころには、大抵の子どもは真っ直ぐ寝るようになります。