抗核抗体の値と精密検査について

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めぐみ
(女性 / 30代)
五十子先生、初めまして。ご質問させて頂きます。

私はヨーロッパに住んでおりまして、公立医療を利用しております。自らもっと検査して欲しいとはお願いできない状況にあり、私のような結果が出た場合、一般的に日本ではどのような扱いとなるのかを知りたいと思いご連絡差し上げた次第です。

2年ほど前に、体調を崩し、微熱が一ヶ月以上続き、腕がこばわるような感じがあり、色々な検査をした結果、ANAの値が240と出ました。そこで公立医療のリウマチ科に回されまして、現在は半年に一回血液検査をしています。ANAの値は一度120になりましたが、その間に、C3の値が基準値を僅かに下回ったり、赤血球沈降速度で僅かに基準を上回った事がありました。
さらに眼科ではものすごくドライアイなので、一日4回ヒアルロン酸を点眼するようにと言われ、内科や歯科で口の中を見せますと、口の中が乾いているといわれます。実際に出かける時は水を持っていきます。一度SSA抗体が陽性と出た事がありますので、私はシェーグレン症候群じゃないかと思っていますが、リウマチ科の医師は、甲状腺の値がOKであれば、何もする必要はないと言っています。

本日4月末に行った定期検査の結果を聞きに行きました。甲状腺の値も赤血球血沈速度も、補体も問題ありませんが、ANAの値の箇所に、均等型160、斑紋型640とありました。今までは確か斑紋型のみで最高でも480でしたので、ちょっと気になりましたが、医師は、何も問題はないので、これからは半年に一度から1年に一度の検査に変えましょうと言っていました。

私自身、重大な症状がないなら、病気の診断をされない方がよいと思っています。その点では心配ではありません。シェーグレン症候群の症状を和らげる目薬や口内清浄液は実費ですので、特に診断されるメリットはありません。目や喉の渇き、疲れが溜まった日には体こわばって起きる事ができない、全体的にいつも不調である、生理前の体調不良がかなりきつくなってきたというのが目下の状態です。

ただし、日本ではこのようなケースはどう取り扱われるのだろうと気になった次第です。周囲でも誤診、手術の1年待ちなどはよく聞く話でして、すこし心配しております。

長くなってしまいましたが、どうぞよろしくお願い致します。

めぐみ
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五十子 大雅
私は膠原病の専門医ではありませんので、詳しい話は出来ませんが、甲状腺疾患でも抗核抗体が陽性になることがあります。甲状腺疾患が本当にあるかないかの診断はどこまで検査されているかによりますが、その国その国ごとに考えも違うので、甲状腺の異常がないと診断されているのであればそれ以上は甲状腺についてはご心配ないかと存じます。甲状腺エコーは採血だけではなく一度はやっておいていただいた方がよろしいかと思います。甲状腺専門医からは以上です。ご参考にしてください。