漢方の副作用「偽アルドステロン症」とは?

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今回は『漢方の副作用「偽アルドステロン症」とは?』をご紹介させて頂きます。

偽じゃない「アルドステロン」とは

「アルドステロン」は、副腎から分泌されるホルモンの1種です。副腎は、左右ある腎臓の上に位置した小さな(約3〜5cm)三角形をした内分泌器官です。そこでは、血圧・血糖・カリウム・塩分・水分などの体内環境バランスを、いつも適した状態に保つためのホルモン(副腎皮質ホルモンと副腎髄質ホルモン)を作っています。

「副腎皮質ホルモン」や「副腎髄質ホルモン」は、ストレスから守るホルモンともいわれています。ストレス社会で生活する私たちには大事な物質です。とはいっても、ホルモンの分泌量が多すぎても少なすぎても、体には問題が生じます。高血圧症など慢性的な病気を引き起こすことになるからです。

なぜ、名前に「偽」がついているの?

副腎皮質ホルモンの1つである「アルドステロン」は、体内の塩分を増やし、 カリウムの排泄をうながして血圧を上昇させる働きがあります。血中のアルドステロンが過剰に分泌されると高血圧などの症状が引き起こされます。これは「アルドステロン症」と呼ばれる病気です。高血圧症の患者の約10%は「アルドステロン症」といわれています。

一方、アルドステロンの過剰分泌が認められていないのに、アルドステロン症の症状が見られることがあります。これが「偽アルドステロン症」です。実態と違うのに同じ現象(症状)があらわれていることから、「偽」と表現されているのでしょう。英語表記でも「Pseudoaldosteronism 」、つまり「Pseudo(偽り)」の文字がしっかりと含まれています。

「高血圧」と「手足のだるさ・しびれ」が見られたら

「偽アルドステロン症」は、血圧が急に上がり、顔や手足のむくみが見られる症状があらわれます。手足の力が抜けて弱くなり、
(1)だるさ
(2)しびれ
(3)つっぱり
(4)こわばり
などの症状が特徴です。

さらに、「こむら返り」や「筋肉痛」が頻繁に起こるようになります。日常的には「のどの乾き」、「食欲不振」、「頭痛」、「不整脈」、「動機」、「息苦しさ」、「尿の回数が増える」といった症状が見られるでしょう。

症状が進行すると、手足の麻痺や、意識がなくなるなど、危険な状態が心配されるため、先に述べた症状が見られるようなら、できるだけ早めに「内分泌内科」、「神経内科」、「アレルギー内科」などを受診し、専門医に相談することが大事です。

「漢方薬」を服用する人は気をつけて

「偽アルドステロン症」の原因は、漢方薬などに含まれる「甘草(かんぞう)」の主成分である「グリチルリチン酸」が大きく関係しています。そのため、偽アルドステロン症の原因の多くは「漢方薬の副作用」として考えられています。しかし、漢方薬を服用するすべての人に発症するわけではありません。むしろ、発症するのは一部の人だけです。

「偽アルドステロン症」では、グリチルリチン酸の摂取によって、体内に塩分が溜まり過ぎることで、体からカリウムが失われる「低カリウム血症」という状態が起こります。そのため、脱力感、倦怠感、筋力低下などが起こるようになるのです。

男性よりも「女性に多い」病気

甘草の成分は、漢方薬だけでなく、一部のかぜ薬・胃腸薬・ 肝臓薬にも含まれています。これらを3ヶ月以内に服用した状況で、手足のだるさ、しびれ、つっぱり、などが気になるようなら、すみやかに「内分泌内科」、「神経内科」、「アレルギー内科」などの病院を受診しましょう。漢方薬を服用中であれば、一旦飲むのを中止します。

発症の男女比は、「1:2」 で女性の発症率が高いことが報告されています。どの年齢層にも発症する可能性がある病気ですが、患者の約80%は50歳代以降に見られるため、どちらかというと中高年から高齢者に多い傾向があります。

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