妊活前に、知っておきたい「不育症」のこと

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今回は『妊活前に、知っておきたい「不育症」のこと』をご紹介させて頂きます。

妊娠しても「赤ちゃん」が育たない

「不育症」は、妊娠はできても、おなかのなかで赤ちゃんが育たず、流産や死産をくり返してしまう症状です。妊娠した女性の約2〜5%に発症し、年間約7万人の女性が「不育症」と診断されています。

妊娠をすることが難しい「不妊症」とは異なる症状です。初期流産(10週未満)を3回以上連続して起こった場合、「習慣流産」と呼びますが、現在ではその段階で「不育症」と定義され、検査や治療を勧められることが多いようです。

3回以上「流産をくり返す」ようなら

体が健康でも、はじめての妊娠で流産する確率は、約10〜15%といわれています。そのほとんどは、卵子の老化や赤ちゃんの染色体異常が原因で、偶発的(偶然)による、いわば胎児の自然淘汰と考えられるものです。

流産する確率は、女性の年齢にあわせて増加します。35歳では約20%、40歳を過ぎると約40〜50%に上昇します。そして、妊娠した女性の約2〜5%は「反復流産(流産を2回連続してくり返す状態)」を経験し、さらに約1〜2%の妊娠女性は「習慣流産(流産を3回連続してくり返す状態)」の症状に見舞われます。

2回以上の流産がくり返されると、それは偶然ではなく、流産を引き起こす何らかの要因があると考えられます。「不育症」の疑いがあるため、検査などを行い、専門的な治療が必要な状態です。

染色体異常でも、諦めないで!

流産が起こる原因は、赤ちゃんの問題と母体の問題に大きく分かれます。そして、「不育症」を引き起こすと考えられる要因には、染色体異常、子宮形態異常、内分泌異常などが挙げられます。

両親のいずれかに「染色体異常」が見られると、は受精卵に引き継がれることがあります。その場合、流産リスクは高まります。しかし、染色体異常が発見されても、諦めることはありません。約60%の女性が、無事に出産を迎えているとのデータが存在します。

「子宮形態異常」は、重複子宮、双角子宮、中隔子宮、単角子宮など先天的な「子宮奇形」によって、赤ちゃんへ栄養が届きにくくなり、流産につながる心配があります。「内分泌(ホルモン)の異常」は、体内の免疫状態に影響があらわれ、排卵や着床の障害になると考えられています。

「凝固因子異常」と「抗リン脂質抗体異常」は、胎盤などに血栓ができやすくなり、赤ちゃんへの栄養が滞ることで、流産のリスクが高くなります。その他にも、感染症、免疫学的原因、ストレスなど原因は多岐に渡ります。

不育症の治療は「予防医療」

不育症は、絶対的な原因というものがあるわけではありません。いくつかの要因が重なり、そこにストレスなどの心理的要因が加わることで、問題は複雑化しています。

そこで不育症の治療は、多くの種類のスクリーニング検査を行うことで、要因を見つけ出し、次の妊娠での流産の原因を予測しながら予防を行う、というプロセスが進められるでしょう。専門的な治療によって流産を防ぎ、出産の確率を高めることが目的です。

治療と呼ばれる名称を使ってはいますが、現実のところは「予防医療」の分野に含まれる医療行為です。確実な方法があるわけではなく、本人の体の状態などに合わせて根気よく取り組むことが大事です。一般的には、妊娠前から抗リン脂質抗体、凝固因子異常などの治療として、薬剤を服用します。

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