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今回は『白髪はミネラルで治る? 髪とミネラルの関係』をご紹介させて頂きます。

生まれたての髪は、みんな白い?

30〜50代の女性の約47%は、髪の悩みに「白髪」を挙げています。メイクが上手に決まっても、頭にチラチラ白いものが見えるだけで、見た目の若さを大きく損ねてしまいます。個人差はありますが、一般的には男女ともに35歳を過ぎたあたりから、白髪がちらほら目立つようになる人が多いようです。

そもそも、私たちの髪の毛は、生まれた瞬間は白い毛です。髪が黒く見えるのは、メラニンという褐色の色素が、誕生したばかりの白い髪を瞬時に染め上げるからです。

髪の毛は「毛母細胞」でケラチンと言うたんぱく質を溜めて作られます。そしてお隣の「色素細胞(メラノサイト)」で髪の毛に色づけをしています。つまり、私たちの黒髪は、2つの工場で分業され、でき上がっているのです。

黒い髪には「チロシン」と「銅」が不可欠

白髪が出はじめるのは、生まれたての白い毛に色づけをする「色素細胞」の働きがうまくいっていないのが原因です。色素細胞でメラニン色素を作ることができなくなり、髪の毛が白いままになっているのです。

髪の毛は、18種類のアミノ酸によって構成されています。黒髪のもとになるメラニン色素の原料は、そのなかの「チロシン」というアミノ酸です。チロシンは、ほかにもストレスの緩和や集中力を高める効果があるとされています。

色素細胞は、チロシンを「チロシナーゼ」という酵素を使って酸化させ、黒いメラニン色素に変えて、白い毛を黒髪にしています。そして、チロシナーゼの働きを活発にさせる材料がミネラル(銅)です。銅がなければ、チロシナーゼは正常に機能してくれません。

黒いメラニン色素はチロシンによって生れ、チロシンはチロシナーゼによって生れ、さらにチロシナーゼはミネラル(銅)によって生まれています。したがって、白髪になるのはミネラルの摂取量が不足しているのが原因と考えられています。

白髪の改善・予防には「ミネラル(銅)」の摂取

現代の日本人は欧米型の食生活を取り入れる人が増え、高脂肪高カロリーの食事によって、ミネラル(銅)が不足がちと言われています。そして日本人は、86個の活火山を抱える、もともとミネラルの少ない土壌に暮らしています。加えて戦後から長いあいだの農薬や化学肥料の使用によって、ミネラルはさらに失われ、現代の農作物の栄養価は、昔の半分ほどだと言われています。

白髪の改善・予防にはミネラル(銅)の摂取が大事です。私たちの体はミネラルを体内で作ることができないため、毎日の食事から補うよりほかありません。次のような、ミネラル(銅)を多く含む食品をバランスよく摂取するとよいでしょう。

<穀類・イモ類>
そば、玄米、さつまいも、じねんじょ

<豆類・種実類>
松の実、えごま、カシューナッツ、大豆、納豆、えだまめ

<野菜類>
かんぴょう、ごぼう、バジル、くわい、ニンニク、パセリ、モロヘイヤ

<果実>
あんず、プルーン、干しぶどう

<きのこ>
干ししいたけ、ほんしめじ

<海藻類>
干しのり、アオノリ、味つけのり、ひじき、

<魚介類>
うなぎ、ホタルイカ、あんこうのキモ、にぼし、桜エビ

<その他>
とうがらし、レバー、ココア、カカオ