子供が海で「クラゲ」に刺されたら?

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今回は『子供が海で「クラゲ」に刺されたら?』をご紹介させて頂きます。

クラゲは漢字で書くと「海月」

お盆を過ぎると、日本の近海ではクラゲがいっぱいあらわれます。お盆前は平気という説もありますが、クラゲの種類によっては7月から海水浴場で見られるクラゲもいます。

クラゲは漢字では「海月」と書きます。水族館で見ると、デラチン質の柔らかな体でふわふわ跳ぶように泳ぐ姿は幻想的でが、刺激動物の一種で、からだに「毒針」を持っています。その毒針は、人間の皮膚のいちばん外側にある表皮(約0.2mm)を貫通して「真皮」に達したときに私たちはピリピリ、ヒリヒリ「痛み」を感じます。

毒性が「強い」クラゲとは?

クラゲは種類によって、刺されたときの痛みが違います。これは「毒針の長さ」と「毒の量」が異なるからです。そのため刺されたあとの症状も、次の3つに分類されるでしょう。

・痛みがほとんどない
・強い痛みはあるが、命の危険はない
・強い痛みがあり、命の危険もある

毒性がそれほど強くないクラゲに刺されたときは、(1)ピリピリ、チクチクする、(2)ヤケドしたように患部が熱くなる、(3)ミミズ腫れになる、(4)水泡ができる、のが特徴です。

一方、毒性が強いクラゲに刺されたときは、(1)電気が走るような激痛が起こる、(2)全身に倦怠感があらわれる、(3)頭痛と吐き気がでる、(4)呼吸困難になる、(5)ショック状態におちいる、などが起こります。

日本で見られる「6つ」のクラゲ

日本の沿岸には30種を超えるクラゲがいますが、岩礁や海水浴場で目撃されるのは、おもに次の6つです。

<ミズクラゲ>

日本の海に一年中住むクラゲで、海水浴場には6~8月にやって来ます。直径は約15~30cmで、傘のなかに四葉のクローバーのような生殖腺が見えるため「ヨツメクラゲ」とも呼ばれます。

毒性は弱く、刺されてもあまり痛くないので気づかない場合もあります。しかし、子供など肌の弱い人は、チクチクとした痛みや痒みを感じることがあります。

<アンドンクラゲ>

傘の直径は約2~3cmの小さなクラゲで、行灯のような形から「電気クラゲ」とも呼ばれます。お盆過ぎに海水浴場で多く目撃されます。命に関わるほどの猛毒ではなりませんが、刺されるとビリッとした鋭い痛みが走ります。患部はあとで赤くミミズ腫れになります。浜辺に打ち上げられて死んだアンドンクラゲを見かけても、危ないので触ってはいけません。

<カギノテクラゲ>

傘の直径は約2㎝の小型のクラゲで、触手の先端が「カギ状」に折れ曲がっているのが特徴です。海水浴場よりは、藻の多い磯に生息していています。テトラポットの内側にもいることが多く、注意が必要です。

毒性の強いクラゲで、刺されると激しい痛みが起こります。また、刺されたときは痛みがなくても、1~2時間して強い痛みや痺れなどの症状があらわれるため、油断してはいけません。呼吸困難、吐き気、頭痛、痙攣などを引き起こすことがあります。命に関わることは稀ですが、刺されたらすぐに陸にあがり冷静な対処が必要です。

<アカクラゲ>

直径約20cmの傘に赤の縞模様があるクラゲです。毒性が強く、刺されるとヤケドのような鋭い痛みを感じ、ミミズ腫れが見られます。呼吸困難を引き起こすことがあるので、冷静な対処が必要です。死骸にも毒性が残っているため、打ち上げられたアカクラゲでも、素手で触ってはいけません。

<カツオノエボシ>

体が青く、海面に浮かぶ姿が「烏帽子(エボシ)」に似ていることから、名前がつけられています。死亡例もいくつか報告される危険なクラゲです。刺されると電気に打たれたような激痛が全身に走り、触れた周辺が赤く腫れて水ぶくれになります。刺されてからおよそ3日間は熱が出て寝込むこともあります。

傷口はそのあと化膿して、腫れは引きますが、青白く変色した部分は傷跡として残ります。重症化すると、頭痛、吐き気を引き起こし、ときにはアナフィラキシーショック(ショック状態)で死亡するケースもあります。

<ハブクラゲ>

日本では沖縄だけに生息し、傘の直径約10cmの小さなクラゲですが、1m以上の長い触手が特徴です。毒性がとても強く、刺されると激しい痛みが起こり、ミミズ腫れや水泡になります。重症化すると、ショック状態に陥り、死亡することもあります。

体が透明で、海と同化しやすいため、見つけることが難しいクラゲです。泳ぐ速度が早く、近くで見つけたときはすぐに海から上がりましょう。

クラゲに「刺されたとき」の対処

クラゲに刺されたら「すばやい行動」と「正しい対処」が重要です。対処はあくまで応急処置と考えます。毒性の弱いクラゲでも傷跡が残ることもあります。応急処置をしたあとに、病院に行くことをすすめます。

<対処>

(1)すぐに海からあがる
 陸にあがり、大きく呼吸をするなどして、落ち着かせます。

(2)刺されたところを「海水」で洗う
 真水(水道水)で洗うと、浸透圧の差により毒液が体内に流れて危険です。

(3)クラゲの触手が残っていたら、手袋などで取り除く
 触手を素手で触ってはいけません。触った手も刺されてしまします。

(4)氷や冷水で患部を冷やしながら、病院に急ぎ、治療を受ける
 時間がたってから症状があらわれるクラゲもあります。必ず医療機関での治療を受けましょう。

<注意すること>

クラゲに刺されたら、傷口にお酢をかけるという療法が昔からあります。これはアンドンクラゲとハブクラゲに刺されたときにだけ、毒が分解されて効果があります。

反対に、カツオノエボシに刺された箇所にお酢をかけると、酢の刺激で刺胞が発射されて毒が回るため危険です。刺されたクラゲの種類が分からないときはお酢による治療は行ってはいけません。

海水浴は「時期を選んで」楽しむ

クラゲに刺されないためには、海水浴は時期を選んで楽しむのがいちばんです。しかし、気象の変化などで近年は、お盆前でもクラゲを目撃することが増えています。クラゲに刺されないよう、次のような予防策が大事です。

・行楽地には、薬を準備する
・ラッシュガードを着せる
・皮膚の出た部分には、ワセリンを厚めに塗る

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