夏に気をつけたい、子供の「水いぼ」とは…。

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発症者の約80%は10歳以下

水いぼは、毎年夏に、小さな子供のあいだで流行する白やピンク色の湿疹です。正式には「伝染性軟属腫」と呼ばれ、ウイルス感染症の一種です。3~15歳の子供によく見られます。特に、幼稚園児から小学校低学年で発症することが多く、発症者全体の約80%以上は10歳未満といわれています。

水いぼの「いぼ」は、ほとんどが直径約2〜5ミリと小さめで、表面はツルツルしています。いぼの真ん中がヘコんでいるのが特徴です。

水いぼが感染してから発症するまでの期間は、約2~7週間といわれています。感染すると、腕・足・胸・腹・背中など、体のさまざまな場所に「いぼが出る」可能性があります。そして、わきの下・二の腕の内側・内股など、皮膚と皮膚が擦れるところでは、症状が広がる傾向があります。水いぼのほとんどは痒くなりません。しかし、皮膚が擦れるところに発生した水いぼは、痒みがでます。

人間に感染するなかで、最も大きなウイルス

水いぼの原因は、ポックスウイルス(伝染性軟属腫ウイルス)という感染力の高いウイルスです。一般的ないぼとは違うウイルス(ヒトパピローマウイルス)です。ボックスウイルスは、楕円形をした約200〜300ナノメートル(0.0002〜0.0003ミリ)のサイズで、人間に感染するウイルスのなかで、最も大きなウイルスとして知られています。

水いぼに触ると感染します。感染経路は「接触感染」です。直接触れなくても、水いぼに触れたタオル、衣服からも感染は広がります。水いぼのなかには「軟属腫小体」というウイルスを含んだ乳白色の液体が入っています。水いぼが何らかの刺激によって破れ、飛び散った軟属腫小体のなかのウイルスが皮膚に触れることで感染します。

皮膚の表面からウイルスが侵入して角化細胞に感染するため、皮膚に傷などの障害があると感染しやすくなります。アトピー性皮膚炎の子供が発症しやすいのはこのためです。大人でも感染し、公衆浴場や岩盤浴施設などは、感染しやすい場所です。また、性行為によって性器に感染することがあるようです。

水いぼの人は、プールに入ってはいけません?

水いぼはプールで感染しやすい、といわれていますが、ウイルスが水をとおして感染するわけではありません。同じプールに入っただけでは感染しません。ただし、子供のプール遊びは、どうしても肌と肌が触れ合うもので、それによって水いぼが感染していると考えられます。

以前なら、水いぼに感染すると「プールに入ってはいけません」といわれていましたが、文部科学省が示す学校保健法施行規則が1999年に改正され、「原則としてプールを禁止する必要はない」と現在は通達されています。

体に5個以上できるまえに治療

水いぼに有効なワクチンはなく、これといった予防策はありません。ポックスウイルスは、50度以上で失活(活性が失われ、反応がなくなること)するので、バスタオルや下着などを熱いお湯で消毒すると、間接的な感染の予防策になるでしょう。

もし感染した場合、水いぼは放置していると、どんどん広がって皮膚の表面にいぼが増加します。体に5個以上できるまえに治療をはじめましょう。半年〜1年くらいでウイルスに対する免疫ができ、いぼは自然に消えるといわれています。しかし、抵抗力の弱い子は、なかなか自然治癒しないこともあるため、小児科や皮膚科の受診をおすすめします。

水いぼは、学校保健安全法で指定される伝染病ではありません。したがって、学校への出席停止措置はないと考えてよいでしょう。

治療方法はいくつかある

水いぼは、自然治癒を待つ医師が多いようですが、他に次のような治療があります。発生箇所やいぼの個数などで行う治療が分かれます。なかには痛みをともなう治療もあります。行うまえに説明を聞いて、子供の気持ちを配慮しながら、治療法を選択しましょう。

ピンセットでつぶす

トラコーマせっ子(先が輪になった水いぼ専用のピンセット)で、水いぼの中心にある白い塊をつまんで取り除く治療です。治療時の痛みが強く、麻酔テープ(ペンレステープなど)を患部に貼ってから行います。

硝酸銀で落とす

硝酸銀と小麦粉を混ぜた「硝酸銀ペースト」を水いぼに塗り、腐食させて落とす治療です。約2週間でいぼが落ちます。

液体窒素で凍結させる

液体窒素で細胞を壊死させる治療です。液体窒素で浸した綿棒を水いぼに押し当てます。数回かけて水いぼを壊死させます。

レーザーで焼く

レーザーや電気メスでいぼを焼く治療です。痛みがあるため、ピンセット同様、麻酔テープを使用します。

ヨクイニンを服用する

ハトムギのエキスを主成分とする漢方薬「ヨクイニン」を1日数回服用する治療です。ニキビやシミ取りなどにも使われる薬です。

イソジンが効く?

自宅で行える治療として、うがい薬「イソジン」を水いぼに塗る方法があります。イソジンに入っている抗微生物成分「ポビドンヨード」にウイルスへの殺菌効果があるようです。

お風呂上がりに、イソジン液を綿棒で水いぼに塗って1週間ほどで改善したという報告が、インターネット上にたくさん寄せられています。一方で、改善しない、ヨウ素によるアレルギー症状がでた、いぼはなくなったが黒い跡が残ったなどの意見もあるようです。自宅で簡単にできる治療ですが、一度専門医に相談するのがよいでしょう。

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