ＨＤＦの専門の学会が行なわれました。オンラインＨＤＦに勝る治療法はあるか？という公演もあってオンラインＨＤＦをやっている施設ではいい方法であることが日本中で実感されているということだと思います。
しかし、同じオンラインＨＤＦでも後希釈と前希釈という風にやり方にも違いがあります。どちらがいいかということの検証が始まったようですが、日本で今一番いい膜であるＶ型を使うばあい、前希釈がいいということらしいです。つまり、きれいな液を補液するのに、透析膜の前にたすか、後にたすかという違いです。結論が出るかどうかはわかりませんが、私は実は最初から前希釈でやっております。それはもちろん後希釈も1-2回採用してみて観察した結果ですが、自分が選択した方法に学会でも賛成の手が挙がっているようでうれしかったです。
しかし、学会というのは勉強の場でもありますが、社交場のようなところで、本当にいいかどうかは何年もたたないとわからないのです。自分が30年近く前に参加していた頃の発表の、いくつが今信じられている事実かといわれると一桁だと思います。自分自身研究などで失敗もし、成功もしてみると、50以上論文を書いても今でも残せたものは2-3枚ですから、なかなか大変な世界ですが。　とにかく、大量の液を使った前希釈でオンラインＨＤＦをまだまだやり続けて、患者様が合併症を起こさないのを見届けたいです。