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医療法人社団 敬水会
江戸川橋鈴木クリニック

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透析と性ホルモン

最近僕が年を取ったせいかもしれませんが、性の悩みを相談されるようになりました。言いやすいんでしょうね。頭髪もしかりです。“先生も少しうすくなってきたから僕と同じでしょう、で、薬はありますか”といった具合です。プロペシアという発毛剤は透析の方でも使えますし、生えた人もいたことは前にお話しました。
 で、透析の患者さんは性の悩みがあってもなかなか相談しづらいので、こちらも気にしないことが多いし、統計を取ったりしても答えてもらっているかどうかわからないということもあります。少なくとも女性の場合、腎不全になるとホルモンがかく乱して、生理周期がくるうというのは昔から知られていたことです。なぜ、かく乱するのかということはわかりませんが、オンラインHDFや透過性のいい膜を使っていると治ってきます。実際オンラインHDFになってから周期が安定したかたも多く、出血対策を定期的にするようになるので、話からわかったりします。肌の色が黒いのも同じようにメラニンを支配するホルモンのかく乱によるので、オンラインHDFなどでは治ってきます。
 男性の場合は良くわかりません。昔はバイアグラが出た頃、のめるかどうか良く質問をうけたのですが、血圧、心臓の問題さえなければ飲めます。しかし、腎不全で男性ホルモンがどうなるのかはふるいデータはありますが、はっきりした方法は確立していません。低いというのですが。テストステロンを測定して、泌尿器科で行うように定期的な注射で補うことをした場合、透析の方の場合は副作用が出るかもしれません。このように男性ホルモンを打ち続けるとドーピングに相当しますが、筋力が回復してよくなったというデータもあります。しかし、皆が認めている方法ではないので、使用経験はありますが、お勧めしません。