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医療法人社団 敬水会
江戸川橋鈴木クリニック

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腎臓の再生2

再生について書いたのですが、ES細胞の話はやはりうそで、家族の方がだまされているようだということでした。中国にいってES細胞を注入してきたということですが、どうもそういう話をいってだまそうとしている人は多いようです。最近腎臓移植のことでも社会的な問題がありました。
そもそも腎臓は血管が非常に入り組んでいて、複雑な形をしています。しかも血管を作る細胞と腎臓を作る細胞はかなり違います。不均一というのですが、不均一な細胞群であればあるほど、作るのは難しそうです。ぎゃくに均一なのは筋肉の細胞とか、神経の細胞です。筋肉は血管が入らなくてはいけませんが神経の場合は髄液でいいので、簡単といえば簡単です。アメリカでは神経のES細胞や胎児の神経原基の細胞を頭に直接注射してパーキンソン病などを治していると聞きました。脳の中は拒絶反応も起こらないのでできるそうです。
つい一ヶ月ほど前ですが、アメリカにいたときのボスとメールをしておりました。アメリカでも今は、腎臓の元になる細胞探しが注目されているようで、ボスもそちらに鞍替えして研究しているということです。そうしないと予算がもらえないので、仕方がないのだとは思います。そんなわけで、腎臓の種の細胞探しは今競争が激しい分野なのだということが推定できます。