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医療法人社団 敬水会
江戸川橋鈴木クリニック

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シャント2

もともとシャントは動静脈シャントという病気があるぐらいで、正常なものではありません。癌で血管がくっついたとか、先天的奇形とかで、起こります。移植して腎臓がちゃんと働き出すと、シャントがつぶれてしまうことが多いので、身体にとってはいらないものなんだと教わりました。シャントは心臓の5%ぐらいの血液が直接静脈に入るのでその分心臓は働きすぎになります。心臓が丈夫で余裕がある方はなんともないのですが、心臓が弱ってくるとこれが負担になります。なので、心不全や心筋梗塞後遺症で心臓が弱ってくると血圧も下がってきてシャントも自然と流れなくなることがあります。これは身体が防御しているんだと思うこともあります。こういう場合、私はわざとシャントは作らないようにしています。
動脈を直接刺すようにするのですが、私のところが開業して最初から、もう4年、動脈を刺していて、何の問題もなく過ごされている90歳の方がいますので、心臓にはいいことはまちがいないですね。(これを書いている間にたまたまアメリカの学会誌にもちゃんと比べた論文が出ていました。カテーテルを入れておくのは1.8倍ぐらい死亡のリスクが上がっているというもので、アメリカでもカテーテル入れっぱなしはやめるようにするのだと思います。)