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医療法人社団 敬水会
江戸川橋鈴木クリニック

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透析と血圧

透析している患者さんの場合、血圧はどれぐらいが適当かと聞かれることもあります。これもデータがあって、透析前160以下がおおよその目標値といっていいでしょう。140以下の正常血圧の方がもっといいかもしれませんが、透析中に低血圧で苦しむ可能性が出てきます。その場合、低血圧の発作が多くなればなるほど生命予後は悪くなります。では高いほうはどの程度が許容範囲かというと、180ぐらいまででしょう。危険率1.2ぐらいになりますが、OKでしょう。危険域は200以上で、相対危険度は1.5以上になりますので、脳出血などのトラブルが多くなります。つまり十年のうちにはトラブルが起きる可能性は血圧が140以下であった人に比べて、1.5倍ということです。おおよそ、低血圧にならずに透析前の一番高いところで、180ぐらいまでなら許容できる範囲といえると思います。
こういうことはいろいろな見方も意見もあるところですが、ガイドラインとして考えられている範囲のことで、多くの場合当てはまるというだけです。やはり、オーダーメードで個々の患者様の病歴や家族暦に照らして、目標を決めるのは医者側の知識、考え方次第ですね。