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ホスレノール

 最近、といっても一年以上前から、リンを下げる薬としてホスレノールというのが出ました。リナジェル、か、ホスブロックも飲んでいる方がいると思いますが、リンに対する力は3:2:1で、同じ量ならホスレノールが一番強いことになります。つまり、リナジェル3個と、タンカル2個とホスレノール1個が同じになります。リナジェルは飲める限り安全性は高いお薬で、問題ありません。タンカルはカルシウムなので、石灰化が起こります。このカルシウムを腸で体の中に取り込むのが前にも書きましたが、TRPという蛋白質です。これはビタミンDを飲むと増えます。透析の前のカルシウムの値が低いことと、カルシウムが吸収されるということは別です。また、透析液はだいたい9になっているので透析後は9近くなるはずです。透析前に9より低い人は、透析でカルシウムが負荷されている事になります。次の透析までのあいだにカルシウムはどこかにためられて、低くなるわけです。このTRPのようにカルシウムを特別運ぶことができる蛋白質があるということはそれが身体に必要だということでもあり、また特別なところにためる必要があるともいえます。多すぎると蓄積ということになって石灰化など、余剰分になるわけです。
 ホスレノールの主成分はランタンで、これを運ぶ蛋白質はありません。TRPはランタンでブロックされます。実際にランタンはしみわたるという形でしか身体の中に入りませんし、とくにどこかに多く存在する、つまり蓄積するということもありません。そもそも身体はランタンを使っていないということになります。実験で細胞に穴を開けて電圧を測っていましたが、その穴が小さいかどうか、最後にランタンをかけていました。ランタンを入れた後、電流がなくなればよけいな穴は開いていないので成功ということです。なので、人工的な穴以外は通りえない安全な薬といえます。
実はアルミニウムもランタンと同じように動きます。でもランタンより少し、ほんの少しですがとおりますので、長期に飲んでいると蓄積する可能性もあります。昔はアルミニウムがリンの薬でした。アルミニウム中毒が有名になったので、今は使われなくなりました。しかし、ちゃんと濃度を測定しながら使うなどわかっていればそれほど危険があるとは思えません。アルミニウム中毒は透析液を硬水から作っていた時代に混入していたのが原因で、口からはいったもので、明らかな中毒という報告はありません。まあ、この辺は異論もあると思いますが。
こういうのは流行です。今透析の患者様にアルミのなべ禁止ということを言う先生はいないと思います。アルミニウム中毒が報告されたときはなべも禁止でした。またアルミが脳に副甲状腺に、また骨に特別沈着するとも言われていましたが当時の技術で鉄が沈着してもアルミとは見分けがつかなかったので、本当に薬を飲んでいたという程度で、蓄積していたかどうかはわかりません。
ホスレノールは安全かという意見を求められたので、“安全でしょう。蓄積という言葉は当てはまらないでしょう、あえて言うなら身体に一様に分布するでしょう”ということです。

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