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医療法人社団 敬水会
江戸川橋鈴木クリニック

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つづきですね;

8時間オンラインHDFすると腎臓と同じぐらいになる計算についてたずねられました。もちろん正式な計算ではないのですが普通の透析だとクレアチニンやBUNが減った量からおおよそクレアチニンクリアランスが300-500で420とします。520の4x3時間を一週間の24x7時間で割ると30ぐらいになります。なので、透析をしているということは腎不全の保存期で食事制限をしながら何とか進行しないようにしていたぐらいに相当すると昔計算したことがあります。(腹膜還流は少し低くなるのです。このために計算したのですが、メカニズムが違うので直接比較はできなかったです)オンラインHDFや長時間だとKt/vで2前後ですのでだいたいクリアランスは50ぐらい、長時間のオンラインだと70ぐらいになるとおおよそで思ったのです。そうすれば普通です。しかし、もちろん透析法と腎臓は違います。腎臓はHFをしてさらに必要なものだけ回収する複雑なことをしています。HDFに似ていますがそれよりもさらに高度です。毒物だけに標的を絞ってとっているので、透析やHDFのように無作為に洗っているというのとは違います。なので、同じくらいといっても効率だけ無理に比べるだけですが。まあ、腎臓の肩代わりをどれ位しているのかという目安にはなります。
しかし、考えてみると長時間透析というのは、長時間人工の膜にさらされているのでそのために生じる被害もあると思います。水溶性のビタミンや必須な物質が抜けるとか、アレルギー反応、異物反応が起こりやすいなどです。昔、腎臓に近く24時間透析できないかというので、携帯用の透析というのを考えていて実際に某大学で研究されていました。犬で確認していたと聞いていますが、血栓ができてしまうとかいろいろトラブルがあって結局やめてしまいました。
ゆっくり長くは腹膜透析で実現できています。腹膜はしかし、腎臓の機能を代用はできないので数年後には破綻するのですが。