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医療法人社団 敬水会
江戸川橋鈴木クリニック

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透析と心臓

透析を続けていることで、心臓に負担がたまってくるということはなんとなく実感できると思います。心筋梗塞のように冠動脈の狭窄ではなくて心臓の筋肉としての能力はどんなものかと関連します。実際には、透析の患者様の場合、長い負担に反応して心臓の筋肉が厚くなる場合と逆に薄くなる場合があります。厚くなる場合を肥大型心筋症といいますが、厚く大きくなった筋肉に栄養を与えている冠動脈の流れのバランスが悪くなるので狭心症になりやすいことになっています。また冠動脈は厚くなった心筋の間を流れていくので回りに押されて狭くなるという場合もあります。これは超音波で簡単にわかりますがどの程度だとどれくらい悪いという結論は得られていません。どの教科書にもこう書いてありますが実際は冠動脈の石灰化の方が心筋梗塞を起こしやすいという観点からは悪いと思います。
問題なのは薄くなる場合で、拡張型心筋症といいます。こちらの方が水分を支えきれなくなって筋肉が伸びてしまったイメージで、肺に水がたまる心不全を起こしやすく生命予後に関連すると考えられます。伸びてしまうのを測定するのには超音波で、心臓の動きを測定することが大事です。このことについてはまた詳しく。