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医療法人社団 敬水会
江戸川橋鈴木クリニック

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ブログ

透析と水質

透析液の水質は実は患者さんにとって大事なことです。かゆみのところでも書きましたが水質が悪いとかゆみなどかえって病気が起きてしまいます。透析液を綺麗にするということは、先進国では国として守ろうと、最近論文がいくつか出ています。ヨーロッパの国で、我々はエンドトキシンでいくつ以下にするようにするという目標を掲げる論文です。日本もこれに倣ってエンドトキシンで0.001つまり測定限界以下にしようと決めています。実際に私どもでは毎月エンドトキシンを計ってHPに公開していましたが、今まで0.003以上が計れたことはありません。でも、0.001というのは操作上のミスでも0.003ぐらいにはなってしまいます。対象に使う0が保障されている水を使っても0.003ぐらいは埃が舞ったり、誤って手に触れたりするとでてしまうということです。このような微妙なものを測って基準にするのは実際上難しいかも知れません。エンドトキシンを測る機械は高いので、自前で測っていない施設では、依頼して測ることになるので、間違って高く出る危険性も増します。輸送の途中で間違って触るなど考えられるからです。
教えていただいた方法に測定する液を3mlぐらいではなく50mlぐらい多くとって、その一部を測るようにするといいようです。
ところで、患者さんは何を気にすればいいのでしょうか?
エンドトキシンはいくつでしょうかということと、水の伝導度はいくつですか。を確認しておくといいと思います。エンドトキシンml値の単位数で一定以下が望ましいです。伝導度は塩分が残っていれば電気を通しやすく高い値が出ます。μs/cmという単位で、抵抗値オームの逆数の意味です。低ければ低いほどよいのですが、私どもでは3から4ぐらいです。