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医療法人社団 敬水会
江戸川橋鈴木クリニック

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透析と体重3

では適正な体重はどうやって決めるのでしょうか。透析をされている方は、レントゲンを毎月とって、心胸比を出してこれで決めていると思われていますが、本当は違います。
心胸比が50%以上あると大変で、55%以上あると予後が悪いと聞かされているかもしれませんがそれは間違いです。昔、透析学会などで、55%を超えると予後が悪いといわれ、そう思い込まれているのですが、実際に長期間観察した結果では55%以上あっても問題はありませんでした。心胸比、心臓の大きさは個性ですから、もともとが大きかろうが小さかろうが個性です。ただ、心胸比を定期的に測るのは急に大きくなったとか、小さくなったときだけ参考になります。
具合が悪くて食べられなくなると、体重が増えなくなりますが、栄養の状態も悪くなると、筋肉が水分に変わっていくので心胸比は大きくなります。同じ体重を目標にしていてはいけません。肺水腫になって息苦しくなります。目標を下げます。ドライウエイトが下がったわけです。こういうときは心胸比を測っているとわかりますので、定期以外にも臨機応変に撮影することにしています。もちろん逆は食欲が出て、食べて、筋肉が付いてきたときで、心胸比は少なくなり、血圧が下がってきます。この場合はドライウエイトをあげます。心胸比はこのように使うと参考になります。