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医療法人社団 敬水会
江戸川橋鈴木クリニック

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よりよい透析4 腎臓

透析は腎臓の代わりをしている。とよく説明されますが、そうでしょうか?透析は、血液を体外に取り出して、綺麗な液で洗っているわけです。そのとき血液と綺麗な液=透析液との間は小さな穴でつながっています。体にたまった濃度が高くなった毒は拡散という形で、綺麗な透析液のほうに流れて薄まっていきます。同じ原理で、体の毒を綺麗にしているのは海綿という下等動物がそうです。海にぷかぷか浮かんでいるだけですが、体にたまった毒は腎臓というほどではないけど、ある場所から拡散で海に消えていきます。この場所も小さな穴が開いていて、透析の膜と同じ半透膜という形をとっています。人の腎臓は全然違います。透析液にあたる部分はありません。腎臓は血液を濾過という方法で、内側から圧をかけて尿の入り口に搾り出します。そのあと尿細管という小さな管を伝わって必要なものを回収しながら尿が作られていきます。濾過は人工的にできますが、尿細管がしている必要なものの回収とか、さらに、ホルモンも作って体液のバランスもとっているんですが、そういうことは人工的にはできません。大変巧妙に作られた臓器であるといえます。