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医療法人社団 敬水会
江戸川橋鈴木クリニック

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よりよい透析2

生命予後がいい、長生きする透析。ということはどうやって決めるのか。今では統計学が進んでいて、はっきり数字でよい悪いがでるようになっています。問題は対象に選ぶ方法や追跡の仕方で、それも、医師のほうで先入観がないように、調べる専門家がいるので、そうやって調べられた結果には確実な保障が付いています。なので、科学的にはIII型の膜とか、6時間透析とか、オフラインHDFの10L置換とか、中途半端な透析方法が本当にいいかどうかはわかりません。

昔、私が慈恵医大にいたときによい透析を受けている患者さんは、どういう患者さんか調べた結果を上の先生が調べたところ、皮下脂肪の厚い栄養状態のいい患者さんだという結果でした。尿素窒素BUN,PTHの値などは関係ないということでした。当時BUNが高いと生命予後が悪いとNew England Journalという一流紙に載っていたのが常識でしたので、こんな結果じゃあ論文にならない、当たり前といえば当たり前じゃないかと一笑に伏して終わっていたのですが、結構正しかったともいえます。でもこれは統計学的には正しい方法ではないので、やはり英語では発表されていません。