ある日の診療で高校生のお嬢さんに投げかけた一言です。
この方のおじいさんは、私が訪問診療を担当し最期はご自宅で看取りました。おばあさんは外来に通院され、お母さんも調子が悪いと受診されるご一家です。訪問していたのでご自宅の様子もわかり、家族の関係性(嫁姑問題や進学の悩みなど)もお聞きしています。
みなさんがクリニックにかかるのはどんな時でしょうか?急に熱が出て治してほしい、検診で糖尿病と言われたが薬以外でよくする方法はないか?、物忘れがひどいが認知症の検査ができないか?・・・。受診動機は、まさに千差万別です。そんなとき、ネットで専門医を探すことが一番効率がいいのでしょうか?
私が行うのは「家庭医」の診療です。家庭医とは、体の不調について、どのようなことでもひとまず「話題にしてもらう」外来を目指しています。呼吸器とアレルギーの専門医ですが、それは得意分野の一面でしかありません。臓器別の診断や治療は当然ですが、認知症や癌の看取りといった臓器別ではない、でも、人生にとっては重要なできごとに対しても、どうか話していただきたいと思います。
また、受診されたご本人のみでなく、ご家族全員を見通していきたいと思っています。親御さんの体調や価値観がお子さんの体調に反映することは十分経験を積んだ医師であればよく経験をすることです。
診療ですので傾聴ではありません。受診理由が身体症状であれば、重大な病気につながる可能性がないか?をまずは最初に鑑別します。そして、必要と思われる検査や処方を提供し、診療所で不十分であれば、病院にもご紹介します。病院での治療が終わればまた当院に通院していただき、必要になればご自宅にも伺う。そうした医療を地域の皆さんにご提供していきたいと思っています。