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大腸がん検診について

大腸がんは、がんの死因の中で女性で1位、男性では肺・胃に次いで3番目に多く、数年後には全体でも最多になるとの予想もあります。
進行が遅く、早期に発見できれば完治する可能性が高く、また検診の有効性が確かめられているため、40歳を過ぎたら毎年検診を受けることが勧められます。

<大腸がん検診の特徴と欠点>

【 便潜血検査 】
概要:少量の便を2日間取り、病変とこすれた際についたわずかな血の有無を調べる。
特徴と欠点:手軽に調べられるが、精度が悪い。進行がんでも1割ほどみつからない。

【 腸造影検査 】
概要:肛門からバリウムを注入し、空気を入れて膨らませてからレントゲン撮影する。
特徴と欠点:以前は精密検査の主流で、多くの病院で受けられる。小さな病変はみつからないこともある。

【 内視鏡検査 】
概要:2リットルの下剤を飲んで腸の内容物を出し切ったうえで、内視鏡を挿入して調べる。
特徴と欠点:精度は最も高く、信頼できる。技量の伴わない医師に受けると痛い思いをする場合がある。

大腸がんは胃がんと比べてゆっくり進行するため、1年以内に急激に悪化することはほとんどありません。
早期発見できれば内視鏡手術で済み、体への負担も少なく済みます。
しかし、検診の受診率は40歳以上男性で27.4%、女性22.6%と低調です。(2011年 厚生労働省の国民生活基礎調査)
家族の中に50歳未満で大腸がんになった人がいると発症しやすいため、当てはまる人は年に1度は内視鏡を受けた方がよいでしょう。

自覚症状が現れたころには、2割の人が肝臓に転移しています。こうした事態を招かないためにも定期的に受診しましょう。

※2012年2月3日(金)日本経済新聞夕刊「らいふプラス」参照