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谷本呼吸器内科クリニック

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病院紹介

当クリニックは、呼吸器疾患の専門診療を行っております。
名誉院長は、虎の門病院呼吸器科部長、東京慈恵会医科大学内科教授を経て、1993年に当院を開設しました。
在任中は、呼吸器病学の研究と診療に専念し、国の公的医療研究委員(班員)を担い、多くの呼吸器専門医の育成に努めて参りました。
さらに、長年の呼吸器専門医としての活動が認められ、2007年度に米国ベストドクターズ社(Best Doctors,Inc:本社ボストン)主催のBest Doctors in Japan(2008-2009)に選出されました。
これは、日本国内の呼吸器専門分野の先生方の推薦と評価を受けたものです。
これからも、引き続き努力を重ねて、より良い医療が提供できますように、クリニックスタッフ一同、呼吸器病学の発展に尽くして参りたいと思います。



診療案内
呼吸器科
咳が止まらない、長引く咳、しつこい咳(慢性咳嗽)、喘息、閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)、肺線維症、肺炎、肺癌、慢性呼吸不全などの専門的な呼吸器疾患の診断と治療をはじめ、風邪やインフルエンザなど比較的かかりやすい疾患の治療も行います。
難治性喘息に対してはゾレア®皮下注(下記参照)の導入も行っており、積極的な治療に取り組んでおります。
また、当院設立時よりクリニックとしては先駆けて、各地から来院される多くの慢性呼吸不全の方に対し在宅酸素療法(HOT)の導入・指導を行ってまいりました。呼吸器専門の医師が必要と判断した方に対し酸素の処方を行います。
■P-AST
P-ASTは名誉院長が考案した咳嗽薬です。
抗アレルギー薬などを調合したものであり、当院設立時より多くの咳で苦しまれている方の症状を改善してきました。
但し、全ての咳に有効ではありません。P-ASTは、アレルギー性鼻炎も同時に改善する効果もある為、長期に服用されている方もおりますが、適応対象とならない場合も有りますのでご了承下さい。 なお、 保険適用となっております。
オマリズマブ(ゾレア®)
IgEはアレルギー性の呼吸器疾患において重要な役割を果たします。喘息の2/3はアレルギー性であり、喘息有病率は血清IgE濃度と相関があるとされています。
致死的喘息では高親和性IgE受容体の発現が増加します。
遊離IgE抗体の受容体への結合を阻害するとともに高親和性IgE受容体の発現を低下させることでオマリズマブ(ゾレア®)は重症喘息に対し効果を示します。
喘息をお持ちでステロイド内服や点滴を続けていても効果が乏しい方は是非ご相談ください。
但し、少なくとも以下の基準を満たさなければなりませんのでご了承ください。
・高用量の吸入ステロイド薬など複数の治療薬を使用しても、喘息症状がコントロール不良である
・血液中のIgE値が30 IU/mL 以上700 IU/mL 以下である
・体重が30~150kgである
・アレルギー抗原(ハウスダスト、ダニなど)に対して陽性反応を示す(アレルギーがある)
※他院にて血清総IgE値および特異的IgE抗体検査を施行された方は検査結果を初診時にお持ち下さい

■メポリズマブ(ヌーカラ®)
好酸球は重症喘息での炎症や悪化のリスクに深く関与しており、 血中好酸球の増加が重症喘息の増悪に関連していることが知られています。 重症喘息のおよそ4割~8割が好酸球性疾患を有しております。
メポリズマブ(ヌーカラ®)は、好酸球の増殖・活性化・生存に深く関わっているIL-5に結合し、その働きを抑制することで、喀痰中および血中の好酸球数を減少させます。そして、好酸球性の炎症を抑え、重症喘息に対して優れた効果を発揮します。 喘息の悪化や症状で悩んでいらっしゃる方は是非ご相談ください。
メポリズマブ(ヌーカラ®)の投与に満たさなければならない基準はありませんが、投与の目安として、血中の好酸球数(150個/μl以上)を確認しております。

■ベンラリズマブ(ファセンラ®)                                      
重症喘息患者の半数以上は好酸球性喘息であることが報告されております。ヌーカラ®の解説でも述べたように血中好酸球数の増加は、喘息の増悪やコントロール不良と相関しております。 
従来の抗IL-5抗体 (ヌーカラ®) は、好酸球の増殖・活性化・生存に深く関わっているIL-5と結合しますが、ベンラリズマブ (ファセンラ®) は、好酸球のIL-5受容体αに直接結合し、IL-5の好酸球への結合を阻止します。
その結果、速やかに血中の好酸球を除去し、気道中の好酸球を強力に除去します。
 ヌーカラ®と同様にファセンラ®の投与の目安として、血中好酸球数 (150個/µl以上) を確認しております。そのような患者群において、ファセンラ®は実際にプラセボと比較して年間喘息増悪率を70%減少させ、救急外来受診または入院を要する増悪を約90%以上抑制します。

■在宅酸素療法(Home Oxygen Therapy)
人体において酸素は不可欠なものでありますが、疾患により必要な酸素量が取り込めない状態が持続すると体に大変な負担となり、余命を縮めることが知られて おります。それだけではなく、息苦しさのため運動や外出を控えたり筋力も低下していき自分らしい生活を送ることも困難となってしまいます。
在宅酸素療法(home oxygen therapy)とはそのような慢性呼吸不全の方に対し、必要な酸素を補充することで生活の質(Quality of Life)日常生活動作(activities of daily living)の向上を目指せます。
実際にご自宅におられる際には酸素濃縮器からチューブを通して酸素を持続的に吸引し、外出する際には小型の酸素ボンベを持ち運び移動することもできます。前もって申請しておけば旅行へ行くことも可能です。
・他院で低酸素血症を指摘された
・動いた時もしくはじっとしている時の息苦しさが辛い
上記に該当する方はすぐに血液ガス分析検査を行い導入の可否を判断いたしますので一度ご相談下さい。

アレルギー科
近年、喘息、アレルギー性鼻炎などのアレルギー疾患の増加が指摘され、生活習慣病とともに現代病の1つとなっています。
アレルギー疾患は遺伝的要因と環境的要因の両者が発症の原因となることが知られております。
当院では抗アレルギー薬、ステロイド点鼻薬、漢方薬などを用いて治療しております。
花粉症が疑われる自覚症状がありましたら特異的花粉抗原を調べる採血検査を行うことができますのでご相談ください。
※小児に関しては診療を行っておりません。
※漢方薬は土曜日のみ

一般内科
高血圧や生活習慣病、その他の内科疾患等の治療を行います。
病状に応じて、専門機関をご紹介します。
予防接種
インフルエンザワクチン (4,320円 団体様・企業様割引承っております)
肺炎球菌ワクチン (ニューモバックス®NP:7,500円、プレベナー13®:10000円)

健康診断
当院は一般定期検診(一般・雇用時・定期・企業・学生健診)および生活習慣病検診を行っております。
項目は定期健診(労働安全衛生法第44条)、雇用時(労働安全衛生規則第43条)とも労働衛生規則に基づいております。
また、渋谷区特定検診機関となっており渋谷区国保無料健康診査を行っております。
企業健診も随時お受けしておりますので健診ご担当者様は当院まで御連絡下さい。

禁煙外来
カウンセリングを行い、ニコチン置換療法を行います。
通院回数は初診日、2週間後、4週間後、8週間後、12週間後の計5回となります。
なお、当院ではニコチンパッチ(ニコチネルTTS®)もしくはバレニクリン(チャンピックス®)を使用いたします。
<保険適用となる方は>
1. 直ちに禁煙することを希望している
2. ニコチン依存症に関わるスクリーニングテスト(TDS)で5点以上
3. ブリンクマン指数(喫煙本数/日×喫煙年数)が200以上
4. 文書(当院にご用意してます)による同意がある
を満たさなければなりませんが、上記に該当しない方も保険適用外で治療可能です。
以下に該当する方は禁煙外来を特にお勧めします。
・タバコを止めたいけど、止めるタイミングがわからない
・自分で禁煙してみても何度も失敗して諦めている
・最近、長引く咳、痰がらみ、動いた時の息切れが強くなっている(COPDが強く疑われる)
・配偶者が妊娠、持病が悪化などすぐにタバコをやめなければいけない状況である
是非一度ご相談ください。

睡眠時無呼吸症候群
睡眠時間は人間の一生の1/3から1/4を占め、起きている時の体の状態と密接な関係がありとても重要です。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)を疑う症状としては以下が挙げられます
・夜間の症状
習慣性のいびき、睡眠中の呼吸停止、寝相が悪い、夜間にトイレに起きる、夜間に目が覚める、寝汗
・起きた時の症状
熟睡感がない、口が乾いている
・日中の症状
眠気がある、だるい、集中力がない
睡眠時無呼吸症候群の簡易検査を行っております。
いびきや日中の眠気に心当たりがありましたら検査をお勧めします。


  医療連携病院
がん研有明病院、東京医科大学病院、虎の門病院、聖路加国際病院、東京都立広尾病院、日本赤十字社医療センター 他、都内の各病院と連携し、入院や治療等、一貫した専門的治療を行っています。
 
<主な著書>
単独の著書
・開業医のための呼吸器クリニック (医学書院)
・呼吸不全のリハビリテーション―腹式呼吸から在宅酸素療法まで (南江堂)
・胸部X線写真読影のコツ DVD版 (日経BP社)
・呼吸器疾患に関する180の質問 (メヂカルフレンド社)
・呼吸器感染症の治療 (南江堂)

編著
・在宅酸素療法 (克誠堂出版)
・呼吸器疾患の運動療法と運動負荷テスト (克誠堂出版)
・呼吸器感染症 (南江堂)
・日経メディクイズ 胸部X線の基本読影 (日経BP社)
・ベットサイドの呼吸管理 (南江堂)
・びまん性汎細気管支炎とその辺縁疾患 (南江堂)

分担執筆
・呼吸器疾患の臨床 (朝倉書店)
・成人看護学 2 (メヂカルフレンド社)
・新臨床内科学 第6版 (医学書院)
・内科学 第6版 (朝倉書店)
・新内科学大系 (中山書店)