くる病
くる病はどんな病気?
くる病は成長期、特に乳幼児において、カルシウムを骨に沈着させる働きを持つビタミンDが不足し、骨が軟らかくなって変形や成長障害を起こす病気です。頭蓋骨が柔らかかったり、O脚やX脚、歯が生えて来るのが遅いなどの症状がみられます。
食糧事情の改善により過去の病気とされてきましたが、近年は増加傾向にあります。その背景として日光浴の不足やアレルギーによる食事制限などがあげられます。
主な症状
くる病の症状として、主なものは、脊椎や四肢骨の湾曲や変形が挙げられます。この他にも頭蓋骨が軟化したり、大泉門の解離、肋骨の骨軟骨結合部の拡大、鳩胸、O脚やX脚、歯のエナメル質の形成不全といった骨変形もみられます。
また、血中のカルシウム濃度が下がり、けいれんを起こすこともあります。
主な原因
この病気の原因はビタミンDやカルシウム、リンの栄養不足からきています。また遺伝が要因の場合があります。これは男性にだけ遺伝する家族性低リン血性ビタミンD抵抗性くる病です。また極端に日光や紫外線を避けることによってビタミンDが不足し発病の要因となります。未熟児や消化管の病気があるひとは体内のビタミンD、リン、カルシウムが不足しているためリスクは高くなります。
主な検査と診断
くる病の検査方法は、血液検査と脚や背中などさまざまな部位のX線検査です。血液検査によって、血中のリンやビタミンD、カルシウムの減少がないか、ALPと呼ばれる酵素の上昇を調べます。X線写真によって、骨の色の異常や変形が起きていないか、骨の形状を確認します。成長が著しいため、補助的に膝や手関節のX線撮影を行い、診断の参考にします。
主な治療方法
くる病は子供に多い病気で、日光浴不足や栄養失調で起きる骨軟化症のことをいいます。成長期のこともがかかると骨の成長を阻害するので早期に治療を受ける必要があります。治療法としては日光浴をしてカロリーバランスの取れた食事をしていれば予防できるので3食きっちり食事を取り、運動と日光浴をしていれば自然治癒していく可能性が高いです。