ビタミンe欠乏症 ビタミンイーケツボウショウ

初診に適した診療科目

ビタミンe欠乏症はどんな病気?

ビタミンeには免疫増強作用や抗がん作用など、健康上有益な作用があると考えられています。そのビタミンeの運搬障害などで起こるのがビタミンe欠乏症です。神経系の異常として、脊髄後索障害、腱反射喪失、筋力の低下などの症状が現れます。この他にも白内障や、不妊などの症状も報告されています。ビタミンeの所要量は成人で一日当たり7~8mgと言われています。

主な症状

ビタミンe欠乏症は、貧血、動脈硬化、肌のしみ等の症状が現れる病気です。ビタミンが不足すると、活性酸素が増えて、不飽和脂肪酸というものが酸化してしまいます。そうなると、その酸化されたものが、過酸化脂肪という物に変わり、細胞膜が弱くなります。そして、赤血球の膜が弱り、壊れてしまうと、赤血球の働きも弱くなり、酸素不足になり、貧血になります。

主な原因

ビタミンe欠乏症の原因としては、胆汁が溜まることによって脂肪吸収障害が起きます。未熟児の場合、無βリポ蛋白血症(アポリポ蛋白Bの遺伝性欠損によるバッセン-コルンツヴァイク症候群)によってビタミンEの運搬障害がある場合などの特殊な状況下では、ビタミンEの欠乏症がみられます。短腸症候群、膵炎、嚢胞性線維症の脂肪吸収不良を起こす疾患も一般的でもあります。

主な検査と診断

ビタミンe欠乏症は、血清に含まれているビタミンeを測定するのが、基本的な検査方法です。しかし、高脂血症になっている場合には、血液中に脂質が多いため、血清に含まれるビタミンeも多く高い値を示すので、正確な検査になりません。そのため高脂血症の場合には、血清脂質や赤血球のビタミンe濃度、過酸化水素による赤血球膜の抵抗性を測定することになります。

主な治療方法

ビタミンe欠乏症の治療法としては、ビタミンeを含有した小麦胚芽・玄米・胚芽米・大豆油・とうもろこし油・ひまわり油・マーガリン・マヨネーズ・胡麻、ピーナッツといった種実類・牛肉・果物といった食品を摂取することです。なお、大量の不飽和脂肪酸を含有したマーガリン・マヨネーズを摂取している場合は、より大量のビタミンe摂取が必要となります。