食道静脈瘤

初診に適した診療科目

食道静脈瘤はどんな病気?

食道静脈瘤とは、食道にある粘膜の下にある細かい静脈が瘤(こぶ)のように腫れあがる病気です。瘤が破れてしまうと、大出血をして吐血、下血(血液が肛門から排出されること)が生じて、手当が遅れると出血性ショックを起こして、最悪死にいたる場合があります。瘤があるだけでは症状はなく、あったとしても物を飲み込みにくいなどの軽い症状です。

主な症状

食道静脈瘤の症状は食道の粘膜の下の静脈がコブのように太く膨れ上がっていくのですが、破裂していないと痛みはありません。モノを飲み込むときに胸がつかえたような違和感を感じることがあります。自覚してなくてもコブは破れやすいため、元々丈夫な組織ではないゆえ咳をしたり、硬いものを口にして刺激を受けたことで破裂して大出血を引き起こします。

主な原因

食道静脈瘤の原因の90%以上が、慢性肝炎が進行した肝硬変です。肝硬変は肝臓が繊維化して硬くなり、血流障害が起こります。肝臓を通り血液を心臓に戻す門脈の血流も悪くなり、圧迫され、門脈の圧が上昇します。その時に溜まった血液が食道の静脈に流れ込んでしまい、静脈が太くなったり、瘤ができたりします。破裂してしまうと、吐血や下血を起こします。

主な検査と診断

食道静脈瘤は門脈や静脈が狭窄してしまうことで脈圧が上昇していき、食道に通った静脈が破裂してしまうことがあります。この病気の検査方法として内視鏡検査を実施し、静脈瘤が発生していないかを調べます。性脈瘤は色で判断することができ、変色が見られる箇所は出血が起こっているケースもあります。又、超音波検査や血液検査を行うと詳しく病状がわかります。

主な治療方法

食道静脈瘤の治療は静脈瘤出血の止血、静脈瘤自体の消失の2つに大きく分けられます。止血は対症療法で、後消失は根治療法にあたりますので、治療の目標は静脈瘤の消失となります。破裂して吐血している場合は、点滴で輸液・輸血を行い、出血が著しい場合には、ゼレグスターケンブレイクモアチューブを挿入して風船を膨らませ圧迫止血をします。