縦隔腫瘍 ジュウカクシュヨウ

初診に適した診療科目

縦隔腫瘍はどんな病気?

縦隔腫瘍(じゅうかくしゅよう)とは、縦隔にある臓器のうち心臓、食道、気管などの大きな器官以外に生じた腫瘍のことをいいます。症状として、呼吸困難や胸痛、胸部の圧迫感、動悸、肺炎、無気肺などが現われます。性質によって良性と悪性の2種類に分けられ、悪性の場合腫瘍が小さいときから胸痛などが起こる可能性があります。早期発見が望ましいので、年1回以上の胸部X線検査をお勧めします。

主な症状

縦隔腫瘍の症状とは、どのように現われるかといいますと、約半数は通常となんら変わらない状態で、健康診断などで、胸部x腺検査で偶然発見されることが多いです。腫瘍が気道の圧迫や浸潤を起こす為に、咳や血痰、呼吸困難、食道への圧迫、浸潤による嚥下障害、胸壁や神経への浸潤により、胸痛や、神経痛を起こし、反回神経麻痺による、かすれ声になることもあります。

主な原因

縦隔腫瘍の原因とは何なのでしょうか。これの因子は、残念ながら現在の医療技術ではわかっていません。肺がん、喫煙なども理由として考えられることもありますが、それらが直接的にこの腫瘍を生む因子となるという事実は今のところありません。ただし、先天性のものもあり、これについては遺伝等に由来するものということが明らかになっています。

主な検査と診断

「縦隔腫瘍」の検査方法には、胸部X線検査・胸部CT検査・胸部MRI検査・PET検査・腫瘍マーカー検査などがあります。CTやMRIでは腫瘍内部の性状、隣接臓器との関係及び浸潤の有無などが正確に把握でき、また、ガリウムシンチや採血で測定可能な腫瘍マーカーからも有用な情報を得る事ができるのです。確定診断に至るまでには、エコーやCT、縦隔鏡を使用した生検法を用いた病理組織診断が必要となる場合があります。

主な治療方法

縦隔腫瘍とは、左右の肺と胸椎・胸骨に囲まれた部分である縦隔内に発生した腫瘍のことで、半数は無症状で健康診断の胸部X線検査で偶然発見されることも珍しくない病気です。この病気の治療法は、原則として手術で腫瘍を取り除くことです。悪性リンパ腫と判断された時は、抗ガン科学療法として、放射線治療や化学療法を併用した治療を行います。