胸膜腫瘍はどんな病気?
胸膜とは、肺の表面を覆っている臓側胸膜と胸壁・横隔膜・縦隔を覆っている壁側胸膜からなっていて、胸膜の表面は中皮細胞で覆われていて、この胸膜にできた腫瘍を胸膜腫瘍といいます。この腫瘍は、原発性と転移性の腫瘍に分類されていて大半が他臓器のがんの転移性の腫瘍です。中でも胸腺がんや腎がんの転移が殆どです。胸膜が原発の腫瘍の中で最も頻度が高いのは、胸膜の中皮細胞からの胸膜中皮腫で、悪性と良性に分けられます。
主な症状
胸膜腫瘍の症状は、限局型中皮腫の場合とぴまん型中皮腫の場合で異なるので、それぞれについて説明します。限局型中皮腫の場合は、胸部の不快感・胸痛・咳があり、稀に各関節の痛みが出現することがあります。一方のピマン型中皮腫の場合は、胸痛・呼吸困難・たんの伴わない咳・胸膜内に水が溜まる、すなわち胸水があります。なお、この胸水にはしばしば血液が混じり、血性胸水となります。
主な原因
胸膜腫瘍は肺を取り囲む胸膜に腫瘍ができてしまうような状況です、直接的な原因としましてはいくつかありますのでそれを紹介します。まずは肺がんを発生している患者さんの場合ですとその肺がんが転移することで胸膜に腫瘍が転移してしまい発生する事が要因となります。また乳がんを持っていても乳がんが胸膜に転移して胸膜に腫瘍が発生することもあります。
主な検査と診断
胸膜腫瘍の検査方法につきましては、主にケンサデ使用されるものは胸部X線検査であり、X線検査では、胸部X線写真で胸水や不整に厚みが増大している胸膜が診られた場合には、悪性の中皮腫を疑いが持たれます。しかし胸膜の細胞だったり胸水の細胞を一部採取して顕微鏡などで調べたとしても、実際問題、はっきりと診断するのは難しいとされています。
主な治療方法
胸膜腫瘍の治療法については、良性の中皮腫は外科手術で切除すれば、その後は問題なく経過は良好ですが、悪性の中皮腫は、今の技術では中皮腫を問題無く無事に取り去る事は難しいのが現状となっています。また他の治療で薬物を使用した化学療法や、放射線を腫瘍に当てる放射線療法も、基本的にほぼ無効な場合が多く、治療しても経過が良くなることはありません。
胸膜腫瘍の初診に適した診療科目
胸膜腫瘍に関連する病名