胸骨後ヘルニア キョウコツゴヘルニア

初診に適した診療科目

胸骨後ヘルニアはどんな病気?

胃の開腹手術をを行って、検査所見により認められることがある、胸骨後ヘルニアですが、きわめて稀な疾患で、比較的みられる症状の横隔膜ヘルニアの中でも数パーセントの所見が認められる程度です。胸骨後ヘルニアはヘルニア嚢を持った完全ヘルニアではありますが、軽度の消化器症状と認められて、そのままにしておいて、治療の必要はないものがほとんどです。

主な症状

胸骨後ヘルニアは成人では無症状の場合が多いですが、まれに呼吸困難や吐き気、激しい嘔吐などが現われる場合もあります。乳児や新生児では、出生直後から呼吸困難や多呼吸、皮膚や粘膜が青紫色になるチアノーゼ等の呼吸器関係の症状を起こす場合が多くあります。また、吐き気、嘔吐などの消化器系の症状を起こす場合もあるので、注意が必要です。

主な原因

胸骨後ヘルニアの主要な原因は、先天性のものや外傷が引き起こすものがあります。又、生活習慣によるものなどがあり、その理由は多岐に渡ります。その中でも外傷性のヘルニアは多く、胸部に強い衝撃を受けヘルニアになる事が大半です。又、強い咳などを繰り返したり、何らかの要因でこの部位が裂けてしまうことがあります。これらの要因が引き金となり、この部位のヘルニアとなります。

主な検査と診断

胸骨後ヘルニアの検査方法は、問診により症状を観察後、胸腹部レントゲン撮影、消化管造影、CT検査、血液検査、尿検査などを総合して行われます。問診は特に重要で、痛みを感じる部位を正確に医師に伝えることが、確定診断の手助けとなります。問診が終わったあとに、触診による診断を行いますが、この際に用いられるのがSLRテストとFNSテストです。全ての理学的所見が終わった後に、画像検査により診断を確定させます。

主な治療方法

胸骨後ヘルニアの基本的な治療法は手術が一般的です。特に、この胸骨後ヘルニアという疾患で呼吸困難が発生しているケースや、チアノーゼなどの症状が顕著な重症な場合は、緊急に手術が必要となります。この外科医な手術は開腹手術に加え、開胸して臓器を腹腔の中に戻す事が必要で、ヘルニアをおこした部位を縫合してふさぐことが必要になる手術です。