x連鎖性副腎白質ジストロフィー エックスレンサセイフクジンハクシツジストロフィー

初診に適した診療科目

x連鎖性副腎白質ジストロフィーはどんな病気?

x連鎖性副腎白質ジストロフィーとは神経系の白質と副腎皮質が侵される病気です。主に男性に起こる遺伝病のひとつです。X染色体に存在するALD遺伝子の異常による起こります。男性患者とほぼ同数の女性保因者が存在しますが、副腎白質ジストロフィーの原因となるX染色体が男性は1個(※女性は2個)しか持たず異常遺伝子を補助できないために女性より発症しやすいのです。

主な症状

x連鎖性副腎白質ジストロフィーには、4~8歳の小児期に発症する重症型と20~30歳代から進行する軽症型が存在します。前者では、皮膚の色素沈着、疲れやすさと注意欠陥障害が初期症状としてみられ、その後行動異常や知能低下、四肢の痙性麻痺をきたします。後者では、進行性の痙性対麻痺や排尿障害、性機能障害と末梢神経障害がみられます。

主な原因

x連鎖性副腎白質ジストロフィーの原因には染色体が大きくかかわっています。一人ひとりが持っている、X染色体に存在しているALD(副腎白質ジストロフィー)遺伝子の変異が主な原因で、細胞一つ当たりの染色体数が女性より少ない男性のほうが発症率が高くなっています。またこの病気には遺伝性があるので、両親からの遺伝によって発症するケースもあります。

主な検査と診断

臨床所見に基づいた血液検査とMRI検査が、x連鎖性副腎白質ジストロフィーの検査方法として一般的です。臨床所見により神経症状を認められる患者の99%以上は、MRI検査時に異常を見つけることが出来る為、診断の手助けとなります。また血液検査において極長鎖脂肪酸の結晶濃度の異常をほぼ例外なく認めることが出来ます。x連鎖性副腎白質ジストロフィーとの関連が知られている遺伝子検査も適宜行います。

主な治療方法

x連鎖性副腎白質ジストロフィーの治療法は、初期の段階では骨髄移植を行うことが効果的な手段の一つとなっています。又、既に症状が進行してしまった場合には、この疾患の特徴でもある、体内での特定の脂肪酸の増加を正常化させるために、特殊な油を摂取する事が有効な手段として作用することもあります。その為、この難病は症状の段階により、治療法が異なるという特徴があるのです。