侵入胞状奇胎はどんな病気?
侵入胞状奇胎とは、胞状奇胎が子宮筋肉層の内部まで侵入したものです。胞状奇胎は受精卵の異常によって妊娠中に起こる病気で、胎盤を形成する絨毛組織が白いブドウのように異常にふくらみ、2mm以上になった状態です。侵入胞状奇胎は転移を起こす可能性があり、絨毛ガンが発生しやすいため早期発見が望まれます。発見後はすみやかな子宮内溶そうは術による除去と予後の経過観察が重要です。
主な症状
侵入胞状奇胎では、受精卵から胎盤に発生するじゅう毛が異常増殖します。そして、この異常に増殖したじゅう毛が子宮内を占拠し、さらには子宮内膜から筋層にまで侵入しています。異常増殖したじゅう毛組織は水泡のようになり、ちょうどブドウのように見えます。また母体には、つわりがひどく切迫流産の症状が見られます。また侵入胞状奇胎では、この奇形化したじゅう毛組織が血行性やリンパ行性として転移することもあります。
主な原因
侵入胞状奇胎の原因の多くは、受精卵の異常によるものです。なので、高齢出産や20歳以下などの若い妊婦に見られる事が多い病気です。こういった年齢で妊娠した場合、身体の状態によって、受精卵が異常になる事があります。それによって、侵入胞状奇胎になってしまう可能性が高くなります。なので、身体が弱っていたり、正常な状態で妊娠出来ないという方は注意が必要です。
主な検査と診断
侵入胞状奇胎の検査方法は、まずは超音波検査が行われ、胞状奇胎が子宮の筋肉の中に入っているか検査します。その他には、血液検査で血液内のHCG妊娠性ホルモンを測定し、尿検査、内診が行われます。侵入胞状奇胎だとHCG値が高いので診断の確認がとりやすいです。必要に応じて、MRIやCTや、胸部X線検査、血液造影検査が行われます。
主な治療方法
基本的な侵入胞状奇胎の治療法は多岐に渡ります。この疾患の治療では、子宮内の物質の除去があり、子宮に蓄積されたものを完全に除去する必要があります。又、検査で特定の値を観察しながら経過推移を見守り、この値の低下が認められないようなケースでは、侵入奇胎が進行した可能性が高く、癌も考慮して抗癌剤の投与を行う事が一般的で、場合によっては子宮の摘出が行われます。
侵入胞状奇胎の初診に適した診療科目
侵入胞状奇胎に関連する病名