乳管がん ニュウカンガン

初診に適した診療科目

乳管がんはどんな病気?

乳管がんは、乳がんを発生部位の視点から分類したもののひとつで、乳管上皮から発生したものを言います。それに対して小葉上皮から発生するものは小葉がんと分類されています。統計的には、乳管がんが約90パーセント、小葉がんが約10パーセントとなっています。更に、がんの広がりの視点から、がん細胞が基底膜を破り血管やリンパ管に流入したものを浸潤がんと言い、浸潤性乳管がんが日本では最多となっています。

主な症状

乳管がんの症状としては、乳房あるいは乳房周辺にしこりや肥厚が見られます。また、乳房の大きさが変わったり、形が変化することもあります。乳房の皮膚にえくぼのようなくぼみができることもあり、乳頭の陥没があらわれることもあります。また、乳頭から乳汁以外の分泌物が出たり、乳輪の皮膚がうろこ状になったり腫れたりする場合もあります。

主な原因

よくみられるタイプの乳がんは乳管がんで、乳管の細胞から発生します。発生の原因にはリスク因子が関係しています。リスク因子としては、早い初潮年齢、遅い初産年齢、母親や姉妹が乳がん、乳房や胸部に対する放射線治療法での治療、アルコールの摂取、ホルモン剤の使用、などがあります。ただし、リスク因子があるからといってがんになるとは限りませんし、ないからといってがんにならないわけではありません。

主な検査と診断

乳管がんの検査方法は、マンモグラフィやエコーの画像検査と触診です。マンモグラフィは、乳房専用のエックス線検査のことで、台に乳房を乗せて、透明の板で挟んで撮影します。平らに挟むので、痛みは感じますが、小さなしこりや初期症状も映し出すので、早期発見に繋がります。乳房にジェルをぬり、エコーは超音波の反響でモニターを通してみるので、放射線を浴びなくてもよく痛みもありません。触診は自分でも手軽に出来ます。

主な治療方法

乳管がんの治療法は様々あるため、がんの進行具合や患者の様子などにより変わってきます。そのため主な治療法としては、手術によってがん細胞を取り除く手術療法、放射線やX線を照射してがん細胞を死滅させたり成長を防ぐための放射線療法、薬剤を使ってがん細胞を死滅させたり体の他の部位への転移を防ぐための科学療法、がん細胞の増殖を妨げるためのホルモン療法と言ったものです。