周期性四肢まひ シュウキセイシシマヒ

初診に適した診療科目

周期性四肢まひはどんな病気?

周期性四肢まひは、血清カリウム値の異常などが原因となって、周期的・発作的に四肢の弛緩性麻痺が起こる疾患です。女性よりも男性に約10倍ほど多く、家族性のものと甲状腺機能亢進症などに続発する二次性のものとに分けられます。日本では二次性のものが多くなっています。両下肢から上行性に弛緩性の麻痺が起こり、動悸、発汗、熱感、悪心、頭痛を伴います。神経や呼吸筋は障害されないため生命予後は良好です。

主な症状

周期性四肢まひの症状は、発作性に起こる四肢の筋脱力、または弛緩性麻痺を主とします。意識、感覚喪失は伴わず、発作は周期的に起こります。発作は、数時間から数日間持続されますが、自然に回復していきます。麻痺に関しては、上肢よりも下肢に強く見られます。低カリウム血性と高カリウム血性も症状に関係してきており、発作の状態にも違いがあります。

主な原因

周期性四肢まひとは一定期間、四肢を自力で動かせなくなるが時間がたてば元のように戻る症状のことで、この原因の多くが低カリウム血症によるものなのです。これは糖分を多めに取ることでインスリンが過剰に分泌し、それに伴ってカリウムが体外に放出されることによって低カリウム血症が起こるので起きてしまうのです。そのためカリウムを注射すれば改善します。

主な検査と診断

周期性四肢まひの有効な検査方法は、血液検査及び遺伝子検査です。発作時の血液中のカリウム値を測定する必要があるため、発作を誘発するための試験を行います。低カリウム血性周期性四肢まひが疑われる場合は、飽食試験もしくは、インシュリンと糖液の点滴。高カリウム周期性四肢まひはカリウム液を使用します。遺伝子検査により容易に診断を確定させることが出来ますが、日本にはまだ導入されていません。

主な治療方法

周期性四肢まひの治療法は、まひを起こしている原因が高カリウムなのか低カリウムなのかによって異なります。高カリウム性の場合は、グルコン酸カルシウムを10-20ml静注します。予防として脱炭酸酵素阻害薬であるアセタゾラミドを用いることもあります。低カリウム性の場合はカリウムの経口投与を行います。低カリウムを引き起こす基礎疾患がある場合はそちらの治療が重要です。