中毒性肝障害 チュウドクセイカンショウガイ

中毒性肝障害はどんな病気?

中毒性肝障害と言うのは、薬によって起きるものであり、肝機能を超える薬を飲んだ場合に発生するものです。どんな薬であれ、多かれ少なかれ、肝臓に負担をかけているのです。一気に大量の薬を飲むと中毒症状が起きてしまうので、薬を貰うときには自分の肝機能についてよくよく理解してから調剤してもらうことが必要であり、日頃から肝臓の検査をしておくことです。

主な症状

中毒性肝障害とは、薬による肝障害であり、肝臓の代謝能力を上回る量の薬を服用することで起きます。またたくさん飲んで初めて症状があらわれるのが特徴です。薬の服用による倦怠感、食欲不振、発熱、吐き気、嘔吐などがその症状としてあげられます。これらは特定の薬を一度に多く服用することで誰にでも起こりうるものなので、用法・用途を正しく守ることが重要です。

主な原因

中毒性肝障害は、肝臓の代謝能力を上回る薬物の多量摂取が原因で起こります。現在では、日本に多く出回っているサプリメントやハーブ、やせ薬などの自然食品が原因となる場合が増えています。薬剤とは違いこれらの自然食品は安全性の確保や注意事項の表示が義務付けられていないため多量に摂取してしまいがちになり、もともとの成分や添加された薬物により中毒性肝障害が起きやすくなっています。

主な検査と診断

中毒性肝障害の検査方法は、問診により服用した薬剤の有無及び種類を確認する事から始まります。4週間以内に、肝障害をおこす可能性のある薬剤を服用していたかどうかを確かめることは、診断の大切な材料になります。その後、血液検査により、肝障害のタイプを鑑別していきます。各種薬剤感受性試験を行い、その結果が陽性であれば、中毒性肝障害と診断を確定できます。同時に原因薬剤も特定出来ます。

主な治療方法

中毒性肝障害は原因薬物の服用・投薬を禁止することで症状が改善しない、または改善が遅い場合には肝庇護剤の静脈注射などの治療を行います。胆汁がうっ滞しているタイプでは胆汁の排泄を促すための投薬を行います。症状がひどい、慢性化の恐れがある場合は、血漿交換療法などの、症状の経過を観察しながらより高度な治療法を用いて、治療を行う場合もあります。