慢性拒絶反応

初診に適した診療科目

慢性拒絶反応はどんな病気?

慢性拒絶反応とは、心臓・肝臓・腎臓などの臓器移植後から3ヶ月くらいに腎臓の機能が低下する事を言います。血清クレチアニンの上昇によって、貧血や血圧の上昇・むくみなどの症状がでます。これらの症状が出ている時は、免疫抑制薬が効きにくい為、貧血にならないように改善したり、血圧が上昇しないようにコントロールを行い出来るだけ腎臓に負担がかからないように保つ努力をします。

主な症状

慢性拒絶反応の症状は、臓器移植の3ヶ月から6ヶ月後以降に血清クレアチニンが徐々に上昇し、腎機能が低下し始めます。その症状が数ヶ月から数年に渡って現れます。それに伴い、慢性腎不全が悪化していく症状と同様に、尿がら蛋白がでたり、血圧の上昇、貧血、むくみが起きます。腎臓移植の場合は、腎臓の萎縮がみられます。進行すると移植臓器の線維化、動脈硬化、血流障害が起きます。

主な原因

慢性拒絶反応とは、腎臓、肝臓、心臓などの臓器移植後、3ヶ月以降に起こる拒絶反応であり、月単位から年単位で腎機能が悪くなっていくものです。慢性拒絶反応の原因には様々なものがあり、薬剤によるもの、血流障害や血管の異常、感染によるものなどがあります。体液性免疫の影響もあると言われていますが、まだはっきりとしたことはわかっていません。

主な検査と診断

慢性拒絶反応を早期に診断する検査方法は、まだ開発されていません。慢性拒絶反応は、免疫抑制不十分であった場合に起こる反応ですが、ステロイド剤を用いた検査方法では、個々の移植患者の薬剤に対する感受性の強弱を検出することは困難で、移植後、徐々ににそれらを減らしていく方法を取っているのが現状です。ステロイド剤にたいする感受性を検査する方法として、グルココルチコイドレセプターの定量法が一般的です。

主な治療方法

慢性拒絶反応の治療法は肝臓の機能が低下してから治療した場合は、効果がなくあまり意味がありません。拒絶反応は1年、1月の周期で進行します。だから、慢性拒絶反応の早期発見をすることが一番大切です。肝臓の機能が悪化する前に移植肝生検を行うことがとても大切です。肝臓の機能が低下する前に慢性拒絶反応に気づけば免疫抑制療法で治療することができます。