分娩遷延 ブンベンセンエン

初診に適した診療科目

分娩遷延はどんな病気?

出産にかかる時間は初産で12時間~15時間、経産婦では約半分の5時間~8時間くらいが一般的です。分娩遷延の場合は、分娩開始から初産で30時間以上、経産婦で15時間以上経っても出産に至らない事を言います。原因は微弱陣痛や巨大児、産道の異常などが考えられています。出産が長引けば、母子への負担がかかり危険な状況に陥る可能性があります。胎児が危険と判断されたら帝王切開に切替える場合があります。

主な症状

初産婦では平均で12~16時間、経産婦では5~8時間出産に時間がかかります。最低でも1時間に1センチは頸管が開大し、児頭が下降します。しかし分娩遷延になるとその症状は初産婦で30時間以上、経産婦では15時間以上となります。分娩遷延がおこっている間は何らかの異常が起こっていることが多く、その内容は破水後に胎児の上肢や肩甲が娩出し、陣痛が過強になっても胎児が娩出できないことです。

主な原因

分娩遷延の原因には、大きく分けて3つの要素があります。1つ目は微弱陣痛で、陣痛が弱いため、子宮口が開きません。子宮筋腫がある場合や高齢初産の場合に起こりやすく、またストレスも原因となります。2つ目は軟産道強靭といって、胎児が通る産道の一部がかたく、伸びが悪い状態です。3つ目は、巨大児や回旋異常など、胎児による原因で、回旋異常は、母親の骨盤と胎児の頭の大きさが合わないときによく起こります。

主な検査と診断

分娩遷延は実際に出産が始まってみないと自体が起こるかどうかを判断することが難しいため、出産前の事前検査は未だ確立されていません。そのため検査によって娩遷延の可能性を割り出すというよりも、過去の出産経験や家族のケースなどを参考に考えることの方が多いのです。妊婦への負担を最小限におさえた検査方法が早期に確立されることが望まれます。

主な治療方法

分娩遷延の治療法は子宮頸管が柔らかくなっていない場合はプロスタグランジンが使われ、オキシトシンにより分娩が促進されることもあります。微弱陣痛が原因で児童骨盤不均衡や回旋異常でなければ陣痛促進剤を使います。児童骨盤不均衡や回旋異常の場合ほとんどが帝王切開を行います。また胎児機能不全になる恐れがあれば、監視分娩や吸引分娩などを行います。