卵管瘤膿腫 ランカンコブノウシュ

卵管瘤膿腫はどんな病気?

卵管が淋菌やクラミジアなどが原因で炎症を起こし、それが原因で卵管が癒着して、膿が溜まって腫瘤を形成してしまうことを卵管瘤膿腫と言い、下腹部の痛みや発熱などの症状が現れます。卵管瘤膿腫になると自然妊娠が難しくなるため、自然妊娠するためには腹腔鏡などを用いた手術をして、卵管の癒着を剥がし、膿が溜まって出来た腫瘤を摘出します。

主な症状

卵管瘤膿腫は慢性的な下腹部痛の症状があります。特に、下腹部が圧迫された後の反動時に、激しい痛みを生じます。腹部が痛むため、不安感やイライラで情緒が不安定になり、ストレスから嘔吐することもあります。卵管内の腫瘤が破裂すると、敗血症を起こしたり、また卵管に障害が出るため、自然妊娠が不可能になったり子宮外妊娠を起こしたりします。

主な原因

卵管瘤膿腫の原因の多くは、膣口から入って卵管まで到達してしまったブドウ球菌やクラミジアや淋菌などが引き起こす炎症によって起こるのです。そのため性交渉を不特定多数と行なっている場合や避妊具などを全く使用せずに性交を行なっている人はその他の女性に比べて3倍以上もこの腫瘍ができる確率が高くなるのです。性交渉の際には十分気をつけるべきなのです。

主な検査と診断

卵管瘤膿腫の検査方法は、内診及び血液検査が特に重要となります。卵管瘤膿腫に対しては画像診断が特に有効です。超音波断層法、CT、及びMRIなどにより、膿状の内溶液を含んだ袋状の瘤膿腫を確認する事が容易です。内内診では子宮頸部の移動痛などにより診断できます。血液審査では、白血球の増減、CRP値、赤沈亢進といった、急性の炎症反応により診断が可能です。

主な治療方法

卵管瘤膿腫の治療は、まず最初に、卵管采に溜まった膿腫を取り除くために、手術で卵管采を切り開く治療法を試みます。この治療法により、卵管の機能が取り戻された場合は、タイミング法や人工授精をすることで将来的に妊娠が可能になります。体外受精により妊娠を望む場合は、最初から卵管を切除して取り除くという治療法をとることもあります。