舌根嚢胞 ゼッコンノウホウ

初診に適した診療科目

舌根嚢胞はどんな病気?

舌根嚢胞とは舌根部に出来る嚢胞の総称で、比較的まれな疾患です。子供に多い疾患で、通常生まれるまでに消える甲状腺が出来る通り道の甲状舌管が、残ってしまうことがあります。それが舌根嚢胞で、新生児に見られることがあります。治療は経過を見て行いますが、大人になって癌化することがあるので、子供のうちに手術をうけることがあります。表面上に出来ているものでも全身麻酔で摘出します。

主な症状

舌根嚢胞の症状は、浅いものであれば、やや青紫がかった小指頭大の半球状で、非常に柔らかい腫瘤が舌の下面や出来ます。深いものになると表面は普通の粘膜で覆われ弾力のあるしこりとなります。噛んだりしてつぶれると中から粘り気のある唾液が出て、一時的に腫瘤はなくなりますが、数日で唾液が溜まり、また腫瘤ができと何度も再発を繰り返します。

主な原因

舌根嚢胞ができる原因は、舌の裏側に存在するブランディンヌーン腺などの唾液腺が、傷付いたりしたなどの理由で機能不全となり、唾液の分泌がスムーズに出来なくなり、腺が詰まったことです。唾液腺が閉塞してしまったために、唾液腺の中に粘液が排出されずに溜まっていき、それが舌根嚢胞となります。舌下の唾液腺周辺を不衛生な手でいじったりすることが発症原因となることがあります。

主な検査と診断

舌根嚢胞の検査方法は、視診で判断した後成分を判断するために少し膿をもらいます。基本的に腫れるだけが症状なので、普通は無視する人が多いのですがこの病気の場合は数日たった後何度も腫れてくるようになります。何度も腫れてこないうちは気にする必要はありませんが、何度も腫れてくるようになった後は病院に行って検査してもらうことを推奨します。

主な治療方法

舌根嚢胞の治療法としては、嚢胞が自然に退縮するのを待つ保存的治療法と、レーザーなどを用いた外科的手術で嚢胞自体を取り除く治療法があります。外科的手術を行う治療は、舌根嚢胞の存在により患者が呼吸困難を起こす可能性がある場合は、早急に行われます。また、舌根嚢胞は自然退縮をしてもまた再発することが多いため、そうした場合も外科的手術を行い治療をします。