咬傷感染 カミキズカンセン

初診に適した診療科目

咬傷感染はどんな病気?

咬傷感染とは、動物咬まれその傷口から細菌に感染することを言います。ペットを飼っている場合、特に注意が必要なのはパスツレラ症です。これは犬や猫の口や爪などに常在菌として存在するパスツレラ菌が、人体に入り込むことによって起こる感染症です。
あまり重症化することはありませんが、激痛を伴って傷口が化膿しますので普段から注意が必要です。

主な症状

咬傷感染を起こすとさまざまな症状が現れることがあります。代用的なものには嘔吐・下痢・腹痛、咬まれた部分の発赤や腫れ・発熱などがありますが、これらの症状からから全身のショック症状を起こすことがあります。発熱は39度代と高熱が出ることがよくあります。
ショック状態では、血圧の不安定や意識障害、多臓器の不全などが現れることもあります。

主な原因

咬傷感染は、ヘビやネズミなどの野生動物や、犬や猫を代表とするペットに、何らかの理由で噛みつかれた時に、それらの動物の口内に存在する細菌や毒素が、傷口から入り込んで感染を起こしたことが原因で起こります。
動物だけでなく、喧嘩などで人間に咬まれることでも発症しますが、動物相手だと牙があるので傷が深くなりやすく、それが原因で咬傷感染を起こしやすいです。

主な検査と診断

咬傷感染の検査方法は、まず問診により病歴を知ることが大切です。過去に動物に噛まれたり接触したことがないかを詳しく調べます。小児の場合は無脾症、成人は過去の手術歴や交通事故歴も聞き取ります。
病歴を聞き取れる状況で無い場合は、身体所見によって噛み傷を観察します。後に重症化する恐れのある咬傷感染を考慮し、血液を採取し培養します。

主な治療方法

咬傷感染の治療法として大切なことは、まず、咬傷を生理食塩水などを用いてしっかりと洗浄し、組織が壊死している部位は感染症の悪化を招くために切除することで、感染症状の進行を出来る限り防ぐことです。
また、咬まれた動物などを確かめ、それぞれの動物の保有する菌から生じた感染症に適した抗生物質を投与して、体内から感染原因となっている細菌を排除します。