無力性嗄声

初診に適した診療科目

無力性嗄声はどんな病気?

無力性嗄声は音声障害の一種で、息を吐くときに甲状軟骨の中にある声帯を通過するときに発生します。発症すると本来の声と異なり、声枯れが起こる場合があります。主な検査と発見方法は問診と視診です。発声機能検査装置を使って測定することもあります。治療は早期発見が重要であり、喉頭がんや悪性腫瘍の場合は早期の治療が不可欠となります。

主な症状

声の病気には、声帯に異常があって起こるものと声の質に異常が見られるものに分けられます。喉を酷使した事で声が枯れたり出なくなった場合は、喉を休める事で治ります。無力性嗄声は声の質そのものに異常が見られ、症状は力の入らない弱々しい声になります。声帯に異常があった時のように喉を休めても症状が改善される事はありません。上記の症状がみられる場合は、早急に病院で診て貰い原因を調べて治療する事が必要です。

主な原因

声は声帯が振動することで音となって発せられますが、この声帯になんらかの障害がある場合に嗄声と呼ばれる声の異常が発生します。無力性嗄声とは声に力強さがなくなってしまう状態のことを指しますが、この場合には声帯の動きが喉頭炎や声帯にできたポリープなどによって声帯の動きが妨げられてしまうことが原因と考えられています。声帯の動きが悪くなることで力のない声になってしまうのです。

主な検査と診断

無力性嗄声は加齢による声帯の異常をきたした場合、力を入れても低い声しか出なくなったりすることで発病している可能性があります。無力性嗄声の疑いがある場合には、病院での検査方法として特殊な音声の測定器を利用した音響分析や一定の音程における持続時間を測定する方法、簡易的な手段として発声に対しての聴覚印象を判断する方法がとられています。

主な治療方法

無力性嗄声の治療法には、大きく分けて2つの方法があります。薬物療法と外科的手術になります。薬物療法には、ステロイド剤や神経機能賦活剤やビタミン剤を使います。が、ステロイド剤は、長期使用すると、副作用が出ますから、長期間の使用はできません。外科的手術は、発声のための筋活動を促したり、呼気力の増大を目的とした音声治療を施しても改善が見られない場合に声帯の注入術、咽頭枠組み手術をします。