球状上顎嚢胞 キュウジョウジョウガクノウホウ

初診に適した診療科目

球状上顎嚢胞はどんな病気?

球状上顎嚢胞とは、上顎犬歯と側切歯の間にできるたいへんめずらしい嚢胞です。レントゲン撮影によって洋梨のような形状の嚢胞が見られると、確定診断が行われます。治療には一般的に摘出術ないし開窓法が行われ、反復して嚢胞ができないように注意をはらいながら経過観察が行われます。また、顎の骨や周辺組織をできるだけ傷つけず、治療後の機能的障害が起こらないような配慮がされます。

主な症状

球状上顎嚢胞の症状は、上顎側切歯から犬歯間が貼れて膨らみます。嚢胞が大きければ噛み合わせの悪さを引き起こすことがありますので治療が必要です。小さいものであれば特に痛み等はありませんが、二次感染を引き起こすことがあり、X線検査で発見されることがあります。おひとりで悩まれる前に、お近くの医師へご相談されることをオススメします。

主な原因

球状上顎嚢胞(きゅうじょうじょうがくのほう)の原因は、明確なものはわかっていませんが上顎部の手術経験に起因すると言われています。口内にできる嚢胞で大きくなると鈍痛や口内の違和感が発生するため、摘出手術が望まれます。また、成長期は再生能力が高いため、直接の要因がなくても、自身が持つ治癒能力に起因して再発する場合もあります。

主な検査と診断

球状上顎嚢胞の検査方法としましては、主にX線検査が使用されています。X線検査をしますと、上顎側切歯や上顎犬歯の歯根のすきまにラ・フランスの様な透過像が認められます。また病理組織では嚢胞壁が認められます。そして鼻口蓋嚢胞と歯が既に失われてしまったり、残留嚢胞が巨大化してしまったなどの場合は、上顎嚢胞と鼻口蓋嚢胞の識別が難しくなる場合もあります。

主な治療方法

切除手術で嚢胞を完全に取り除くことで、球状上顎嚢胞を完治させる事が出来ます。大きい嚢胞の場合は抜歯を行なって嚢胞を切り取る必要があります。上顎の痛みの症状が進行している場合でも、嚢胞を取り除く治療法で嚢胞を転移させること無く治療を終える事が可能です。患部が化膿を起こしている時は、化膿止めや抗生物質を投与することで治すことが出来ます。