ヒスチジン血症はどんな病気?
ヒスチジン血症は病気ではなくアミノ酸をウロカニン酸に変換するヒスチデースという酵素が先天的に異常なため、血液中のヒスチジンの量が増えている状態のことを指します。ですから健康な人にこれは見られ、日本人にもこの状態の人は多く居ます。古くは 、知能の発達が遅れる病気と考えられていました。しかし現在は、ヒスチジンの増加と知能の発達は無関係なことがわかっています。
主な症状
ヒスチジン血症の症状は、主に2つに分類されます。先天性、遺伝性のものであり、古典型と非定型に分類され、古典型は精神運動発達の遅れが主にみられ、非定型は、知能はほぼ正常で身体発育にも遅れがみられません。病気ではなく、日本人に比較的多く、健康な人にも多くみられます。血液中のコレステロール値や中性脂肪の数値が高い傾向にあります。
主な原因
ヒスチジン血症の原因は、先天的にヒスチジンというアミノ酸をウロカニン酸に変える酵素であるヒスチデースが欠如しているために、血液中のヒスチジンが増えてしまうことにあります。つまり、ヒスチジンがアミノ酸代謝異常によって分解されないがために、血液中だけではなく尿中にまでもヒスチジンまたはその代謝産物が行き渡ってしまうことが要因です。
主な検査と診断
ヒスチジン血症に罹患したとき、考えられるのは、新生児に対して行う、スクリーニング検査です。この検査方法は、新生児が生まれながらにして代謝能力等に異常がないかを確認するためのものです。ここで、血液や尿などに含まれていると考えられるヒスチジンの増加量を観測します。そして、ヒスチジンの量が15mg/dlに達したときにこの病気だと診断されます。
主な治療方法
ヒスチジン血症の治療法は、ヒスチジンの少ない飲料水、食事を摂るといった場合がありますが、特に治療は必要ないケースの方が圧倒的に多いです。過去には発育障害が起きるとし、治療したほうが良いとされていた時代もありますが、現在では発育障害にはあまり関係がないと定義されています。現在では医師に相談しても、何もしなくても支障がないという判断をされやすいです。
ヒスチジン血症の初診に適した診療科目
ヒスチジン血症に関連する病名