フェニルケトン尿症
フェニルケトン尿症はどんな病気?
フェニルケトン尿症(PKU)とは、先天的な酵素または補酵素の異常によりフェニルアラニン(アミノ酸の一種)の代謝が阻害されてしまう病気です。症状として精神遅滞(せいしんちたい)、原発性甲状腺機能低下症、頭髪や皮膚の色素が薄くなる、神経症状などが現われる。
日本の場合、新生児約8万人に1人の割合で症状が現われているが、すべての新生児に対し新生児マススクリーニングを行うことで早期治療している。
主な症状
フェニルケトン尿症の症状は、色々ありますが主に、脳に障害が起き、知能障害や脳波異常やけいれんがおきます。他にも、精神遅滞や、甲状腺ホルモンも低下し、原発性甲状腺機能低下症や、メラニンが不足すると皮膚の色や頭髪が薄くなります。
カテコールアミンが不足すると神経にも表れてたり、ネズミの尿のような体臭もでてきたり、治りにくい湿疹も出てきます。
主な原因
フェニルケトン尿症は、主に必須アミノ酸であるフェニルアラニンの過剰な体内への蓄積、およびフェニルアラニン水酸化酵素の遺伝的欠損により、尿中にフェニルケトン体が多量に排泄されることが原因で起こります。この疾患は遺伝性疾患です。両親が保因者の場合、1/4の確率でこの病気になります。
主な検査と診断
フェニルケトン尿症の検査方法としては、現在日本では、ガスリーテストという検査がほぼ100パーセントの新生児に対して実施されております。そのため、見逃される危険性はほとんどないといえます。新生児マススクリーニングによって、血中のフェニルアラニンの値を調べます。このとき、値が高い場合は、さらに精密検査をすることになります。
主な治療方法
フェニルケトン尿症の治療方法は食事療法により治していきます。この病気は、フェニルアラニンの過剰な蓄積によりおこるので、フェニルアラニン制限をした、食事に変更します。乳児はミルクにして、栄養面でも、問題のないように行います。また、成長するにつれて、制限の緩和も可能です。
最近ではビオプテリンの投与も効果的であるとされています。