一過性脳虚血発作

初診に適した診療科目

一過性脳虚血発作はどんな病気?

一過性脳虚血発作とは、脳に行く血液の流れが一過性に悪くなり、運動麻痺や感覚障害などの症状が現れ、多くは数分以内にその症状が完全に消失するものをいいます。この病気にかかると約1割が1年以内に、約3割が5年以内に脳梗塞を発症します。詳しい症状として、失語症や片目の視野障害、感覚鈍麻、めまいや構音障害、物が二重に見える複視などがあげられます。

主な症状

一過性脳虚血発作の症状はさまざまです。ふらふらして、まっすぐ歩けない。片足がしびれる。手足から力が抜ける。片目が一時的に見えなくなる。言葉が急に出なくなったり、人の話を理解できなくなったりもします。これらの発作は15分程度で消失し、正常に戻ります。長くても24時間以内には戻りますが、放置すると脳梗塞へ移行していく危険性もあるため、病院を受診し経過を見る必要があります。

主な原因

一過性脳虚血発作の原因は大きく二つあります。一つは動脈硬化が要因となってで起こるものです。太い動脈に動脈硬化が起こると、その表面に血栓が付着します。この血栓がはがれ、それが動脈の中で引っかかるとマヒなどの症状が現れます。二つ目は、心臓が要因となる場合です。心臓で作られた血栓が脳の動脈に流れていき、動脈が詰まると症状が出ます。ただし、この場合は一過性というよりは、大きな脳梗塞となる場合が多いです。

主な検査と診断

一過性脳虚血発作の検査方法としては、CTスキャンでこの症状の確認が困難になる事から、脳血管の撮影を行い、その詳細を把握することが必要になります。この疾患ではでは内頚動脈の閉塞が見られ、頭蓋外の血管に異常がある性質を利用し、検査としてはMRAを活用しその詳細を把握します。そして、この疾患では動脈硬化と関連して検査を行う事になります。

主な治療方法

一過性脳虚血発作の治療法は、原因となる疾患の治療や生活改善です。この発作は、脳梗塞の予兆として表れる一時的なものです。そのため、この発作を治めるためには、再発を予防する治療が必要になります。脳梗塞の原因となる高血圧や心疾患の治療、さらに経口避妊薬の服用を中止したり、あるいは運動による体調管理が、発作を予防するための対策になります。