一過性黒内障 イッカセイコクナイショウ

初診に適した診療科目

一過性黒内障はどんな病気?

一過性黒内障は一時的に目が見えなくなる病気で、長くても20分くらいで普段通りの見え方に戻ります。
片目が突然、黒いカーテンがおりてくるように見えたり、写真のネガフィルムのような見え方になったり、霧がかかったように見えるなどして、目が見えなくなります。
血栓が詰ったり、血圧の変化などで、眼に血流が行かなくなるのが原因です。
一過性虚血発作のひとつで、脳梗塞になる警告とされています。

主な症状

一過性黒内障によって生じてくる症状は、片方の目だけが急激に視力の低下を引き起こし、そのような状態が数秒から数分にわたって持続するようなことが挙げられています。この一過性の視力低下はまれに数時間続くこともありますが、回復すると正常な視力に戻ります。
しかし、一過性黒内障は一過性虚血発作のひとつであり、一過性虚血発作の症状があらわれた直後に脳卒中が起こる危険性が高いため、一刻も早く専門の医療機関にかかって治療を開始する必要があります。

主な原因

一過性黒内障の原因には、動脈硬化があげられます。首の動脈である頚動脈の中が動脈硬化のためにつまり気味になっている場合の血流障害や、狭窄部にできた血液のかたまりがはがれて、目の網膜へ流れる動脈をふさいでしまい血流が途絶えることがあります。
また、心臓で不整脈がおこることで血流のばらつきがおこることも理由として考えられます。

主な検査と診断

一過性黒内障は、その原因が糖尿病、高脂血症などの生活習慣病や動脈硬化による頸動脈疾患で、脳梗塞の前触れとも言われます。
そのため、検査方法は、眼科のほか、内科や脳神経外科を受診し、MRI検査などの精密検査が必要となります。

主な治療方法

一過性黒内障は一過性虚血発作に分類される症状ですので、治療は脳梗塞の発症を防ぐことを目的に抗血小板剤や抗凝固剤の内服治療が行われます。
頸動脈の狭窄の程度が強い場合には手術を行うこともあります。
高血圧や糖尿病などの生活習慣病が要因となっている場合が多いので、生活習慣を改善していくことも大切です。