急性化膿性乳腺炎 キュウセイカノウセイニュウセンエン

初診に適した診療科目

急性化膿性乳腺炎はどんな病気?

急性化膿性乳腺炎という病気は、細菌が乳腺に入り込んで感染することで激しい炎症を引き起こしてしまうものです。
この病気は授乳中に乳児の乳歯により乳首が傷つきそこから乳児の口腔内の細菌に母親が感染することで発症します。
症状が激しく、感染が進行すると乳腺内に膿瘍ができたり、高熱が出たりします。
また、腋窩リンパ節という部分が痛みを伴い腫大化します。

主な症状

急性化膿性乳腺炎は感染症の中でもかなり症状の激しい病気です。突然の悪寒や震えを伴い、38度以上の高熱となります。乳房は赤く変色し、大きく腫れてきます。
乳房内は熱や痛みが特に著しいため、押すだけでも痛みがあります。
膿瘍が皮下に近い場所に出来るば、皮膚が光沢を帯び、触れると柔らかく波動を感じます。
また白血球の増加もみられます。

主な原因

授乳期の病気で、母乳の分泌が始まっているものの、乳管がしっかりと開かないため、乳腺内に母乳が溜まって起こるのが急性乳腺炎です。
細菌感染で痛みを伴い、乳輪周辺が赤く腫れて熱を持った状態のものが、急性化膿性乳腺炎です。
原因はブドウ球菌やレンサ球菌などが、乳管や乳首の僅かな傷口から入り込んで感染する事により発症するものです。

主な検査と診断

急性化膿性乳腺炎の検査方法は一般的には血液検査や超音波検査(エコー検査)、感受性検査、細胞検査などを、して臨床症状と合わせて診断されます。
血液検査では白血球の増加やCRP値の上昇が見られます。
膿瘍が出来ているならば膿汁を穿刺吸引し、起因菌を特定します。
また抗生物質の感受性検査を行い、万が一の為に穿刺物を細胞診断して、他の病気と間違いないように正確に判断します。

主な治療方法

急性化膿性乳腺炎の治療法は、炎症が初期の時は授乳を中止し、うっ帯している乳汁を搾乳器で搾乳し安静のため乳房を氷などで冷やして症状を軽くします。
乳房に細菌が入り込んでいるため、有効な抗生物質や消炎鎮痛剤を投与します。
膿の塊ができている場合には、膿を注射で吸引するか皮膚を切開して膿を排出します。切開法には、乳輪切開や輪状切開法などがあります。