腐食性食道炎

初診に適した診療科目

腐食性食道炎はどんな病気?

腐食性食道炎は組織障害の強い薬剤を飲用することで、食道壁が傷ついた状態になることをいいます。小さい子どもが洗剤を誤って飲用するケースや、成人では自殺目的による場合が多いです。飲用後、嘔吐、下痢、や重症化すると意識障害が現れます。早急な治療が必要になりますから、薬剤で胃洗浄、中和、希釈を直ちに行います。アルカリに対してはレモンジュースや食酢など、酸に対しては牛乳や水酸化アルミニウムを使用します。

主な症状

腐食性食道炎の症状は、カセイソーダや硫酸、塩酸の強アルカリや強酸、腐食薬を誤って飲んだ時は、食道粘膜が凝固したり融解壊死を起こすのが特徴です。腐食薬を飲んで6時間以内であれば中和薬で中和させます。壊死が食道壁の深層まで及ぶと瘢痕性狭窄をきたして食事が通らなくなってしまうのも特徴的なのです。食道狭窄が強くなると、バルーンやブジーの器具での拡張を定期的に行う必要となるのです。

主な原因

腐食性食道炎は、酸やアルカリといった組織侵害性の強い特徴を持つ薬剤の飲用を原因として引き起こされます。こうした薬剤の飲用によって食道壁が損傷されるのであり、小児においては洗剤等を誤って飲用することで、成人においては自殺目的で水酸化ナトリウム・塩酸・硫酸・農薬・クレゾールを飲用することで引き起こされる場合が多いとされています。

主な検査と診断

腐食性食道炎の検査方法としましては、診断するにあたり内視鏡検査は必ず必要となってきます。検査すれば粘膜傷害が見付かり、重症の場合ではびらん、潰瘍面からの出血や狭窄が認められます。またこの病気に関わらずそれぞれ違う食道炎でも特徴的な内視鏡像を現します。またピリテックや24時間pHモニタリングやによる検査が行われており、主に逆流内容を調べたりもします。

主な治療方法

腐食性食道炎の治療法においては第一に、飲み込んだ薬剤の洗浄、中和を行います。その後、鎮痛薬の使用や点滴による栄養の補給を行います。感染症予防のために抗生物質を使用したり、食道狭窄の予防として副腎皮質ホルモン剤の使用が行なわれる事もあります。気管支瘻や肺炎などから死に至る可能性がある病気のため、治療には緊急性を要します。