骨髄性プロトポルフィリン症 コツズイセイプロトポルフィリンショウ

初診に適した診療科目

骨髄性プロトポルフィリン症はどんな病気?

骨髄性プロトポルフィリン症は日光を浴びると重い肝障害を伴う病気です。重症度は自覚症状を欠きます。軽症の肝障害から重篤な肝硬変まで、ひとによって症状はさまざまです。最も重要な治療法は徹底した遮光です。屋内にいても日焼け止めはもちろん塗ります。そして室内に日光が差し込まないようにカーテンなどで光を遮断します。薬物療法での有効な治療法はまた確立されていません。

主な症状

骨髄性プロトポルフィリン症を発症すると、一時間程度日光に当たると数分後に疼痛・熱感などが現れます。額・鼻・手の甲などに赤っぽいむくみやじんましんに似た局面、湿疹がみられ、時間の経過とともにその部分がロウソクのように厚みを増し、シワが残ります。このような皮膚症状の他に内蔵疾患もみられ、肝機能障害・胆嚢疝痛・胆石症などを引き起こす場合もあります。

主な原因

骨髄性プロトポルフィリン症の原因は、酵素の欠損によるものです。体に必要なヘム合成酵素フェロケラターゼが欠損していることによって、ヘムの前駆体であるプロトポルフィリンが次第に体内に蓄積されていきます。その結果として、肝臓や胆のうに対して疾患を引き起こすことになります。また、光に対しての強い過敏症を引き起こす要因になります。

主な検査と診断

骨髄性プロトポルフィリン症の検査方法は、赤血球蛍光検出、病理検査、赤血球中プロトポルフィリン定量の三つで、特に三つ目に挙げた検査は、確定診断に最も重要で、正常よりも高値であることを認めます。赤血球蛍光検出はスメアーと呼ばれるものを作成し、蛍光顕微鏡観察時に、患者の赤血球に橙赤色の蛍光がみられます。病理検査では、露光部皮膚の生検組織像で、真皮上層の毛細血管周囲に、淡い好酸性物質沈着などを認めます。

主な治療方法

骨髄性プロトポルフィリン症の治療法は、遮光やベータカロテンの補給などです。まず、この病気の症状を引き起こす日光の照射から守る必要があります。太陽の光を遮る環境を作ることによって、症状の悪化を防ぎます。また、ベータカロテンを補給することによって症状が改善に向かうことがあります。また、システインを投与する手法も有効であるともされています。