イートン・ランバート症候群 イートン ランバードショウコウグン

初診に適した診療科目

イートン・ランバート症候群はどんな病気?

「イートン・ランバート症候群(筋無力症症候群)」とは、神経末端にあるアセチルコリンを放出する部位に対する抗体ができ、充分な量のアセチルコリンを放出できなくなる事により引き起こされる病気です。肺がんやその他のがんに伴って発症する事が多いです。筋肉に力が入らず疲れやすくなりますが、同じ動作を続ける事で次第に力が出てくるのが特徴です。口内乾燥なども現れます。

主な症状

イートン・ランバート症候群の症状としては、四肢近位筋の易疲労性と脱力、腱反射の消失、反復刺激により筋力増加、性機能低下(勃起不全)や口の渇きといった自律性神経の障害などです。筋力の低下を起こした後、その筋肉を使い続けると、重症筋無力症のように筋力が低下するのではなく、むしろ増大します。その他にも、疲労感や上腕と太ももに痛みを与えます。

主な原因

イートン・ランバート症候群の原因は、神経伝達の障害によって引き起こされるものです。神経の末梢には、アセチルコリンを受け取るための部位があります。しかし、その受容体に抗アセチルコリン受容体抗体が結合してしまうことによって、アセチルコリンの結合による神経の刺激伝達を阻害してしまうものです。この現象の度合いによって症状も変わってきます。

主な検査と診断

イートン・ランバート症候群の検査方法は神経筋接合部の情報伝達が正常に行われているかを検査します。神経筋接合部の情報伝達が正常に行われていないだけでは確定できないので、血液検査も行います。筋電図検査をして特有の電気活動が見られると診断が確定します。筋電図検査で確定するからといって筋電図検査だけを行うのではなく他の検査も併用します。

主な治療方法

イートン・ランバート症候群の治療法は、この病気を発症させる元となる、がんなどの病気を治療することが第一となります。薬物療法においては、厚生省で認可を得ている薬剤では十分な効果が得られないとされていますが、4アミノピリジンや免疫抑制剤が有効であると言われています。悪性腫瘍の切除、血漿交換療法などが行われることもあります。