未熟児貧血 ミジュクジヒンケツ

初診に適した診療科目

未熟児貧血はどんな病気?

未熟児貧血は、生まれたときの体重が2000g以下の未熟児の多くが、生後数週間たつと貧血になります。からだの成長に伴い、造血機能が追いつかないことや、造血機能が未熟であることが原因のこともあります。特別な症状もなく、体重の増加不良などで気付くことがあります。生後10~12週になり、ある程度貧血がひどくなると、造血機能が追いつき貧血が自然に治ります。

主な症状

未熟児貧血は未熟児で生まれた子どものほとんどが発症してしまいます。母体からの鉄分の補給が不足したまま生まれてくるので体重の増加や血液の濃度が薄まるといった事に対応出来なくなり発症します。主に哺乳不足、体重が増えない、無呼吸などといった症状が現れます。また、赤血球が不足しているので顔色が悪かったり、身体がむくんだりする場合もあります。

主な原因

未熟児貧血の原因は、出生後の体重が少ないことによって起きるものです。胎児が母親の胎内にいる間は、酸素を効率よく受け取るための赤血球の数が多くなります。出生後には、赤血球の数を通常の値に戻すため、急激に赤血球が減少します。未熟児の場合、体重が少ない上にさらに赤血球が減少していくために、貧血の病状を強く示すことになります。

主な検査と診断

未熟児貧血の検査方法では、末梢血液の検査と血清鉄(けっせいてつ)のチェックが重要です。早期貧血では正球性正色素性(せいきゅうせいせいしきそせい)貧血で、血清鉄値は低くありません。一方、後期貧血になると、小球性低色素性(しょうきゅうせいせいしきそせい)貧血で、血清鉄値は低下します。血清鉄値が低いと貧血とみなされることになります。

主な治療方法

未熟児貧血の治療法は、輸血やエリスロポエチンを使うといったものがあります。輸血で様子見をして、そのあと治療の方法を考えていくケースも多く、足りていない成分がある場合には、その都度補給していくのが一般的な治療となります。命には別状ない傾向にありますが、未熟児がかかるものなので、体力面を考慮し早めに治療したほうが良い傾向にあります。