末梢性チアノーゼ マッショウセイチアノーゼ

初診に適した診療科目

末梢性チアノーゼはどんな病気?

血液中に含まれる酸素の量が少なくなる事によって皮膚や粘膜が赤紫色に変色する事をチアノーゼといいます。
チアノーゼには幾つかのタイプがありますが、その中でも特にその症状が末梢の血管が通る部位に発生する事を末梢性チアノーゼと呼び区別しています。
子供に多くみられ、唇や口腔内、爪や舌によくその症状が現れます。末梢の体温低下が原因で発症する場合が多く患部を温めれば症状は軽減します。

主な症状

末梢性チアノーゼの症状とは、全身の四肢末端の血流が悪くなり、皮膚の色が青紫色から黒っぽくなります。指や爪、鼻先などの末端部のみにチアノーゼが現れます。
色が黒くなれば黒くなるほど、状態は重症化していると判断できます。そのままにしていれば、組織が壊れ、皮膚は壊死してしまい、切断ということにもつながります。四肢末端の冷感もひどくなり、ジンジンしたような痛みを感じますが、ひどくなると痛覚もなくなります。

主な原因

動脈や静脈がふさがって毛細血管の血流速度が低下したり、末端への血液循環量が減ったりすることで、末端部のみにチアノーゼが現れます。
末梢性チアノーゼは、寒い環境や冷たい水などにさらされたり、低血糖、赤血球増多症や静脈瘤などの原因により現れることがあります。

主な検査と診断

末梢性チアノーゼの検査方法としては、動脈血ガス分析が使用されます。また、胸部のX線撮影や血液流量の検査、心臓や肺が機能しているかの検査が行われることがあるほか、パルスオキシメーターで連続的に重症者の酸素濃度を検査することもあります。
さらに、原因を確実につきとめるための検査には、酸素吸入療法がとられて酸素分圧の変化を観察します。

主な治療方法

指先などに限局して現れる末梢性チアノーゼの場合は、特別な治療を必要としない場合も多くあります。
治療が必要な場合はプロスタグラディンE1を使った薬物療法です。チアノーゼの特効薬であるプロスタグラディンE1は継続的に投与されます。酸素を投与するかどうかは医師が判断し、チアノーゼの場所によって酸素の投与を使い分けます。肺の血管を拡張したい時は酸素が投与されるほか、動脈管閉鎖作用を期待され投与されることもあります。